岩屑なだれ(Debris Avalanche)
岩屑なだれの事例(御嶽山)

詳しくは「御嶽火山の崩壊地形」をご覧ください。
  • 「御嶽山」は,「1984年長野県西部地震(M 6.8)」に伴って発生した極めて規模の大きな火山性の斜面崩壊(山体崩壊)と,それに伴う「岩屑なだれ」により,死者・行方不明者29名などの被害が生じました。
  • 崩壊の規模は,最大幅750m,最大長1500m,最大深150mとのことです。
  • 御嶽山で発生した岩屑なだれの流下速度は,地震後約7分後に崩壊地から10~12kmの所を通過した,という報道があるため,流下速度を計算すると時速100km弱となります。
岩屑(がんせつ)なだれとは
  • 岩屑なだれとは,低温の火山砕屑流(火砕流)のことで,地震,水蒸気爆発や火山帯の急激な変形などによって火山体の一部が崩壊(山体崩壊)し,渓流を高速で流れ下る現象です。
  • 土石流の潤滑剤が水であるのに対し,岩屑なだれはなだれ(雪崩)と同様に大量のガス(空気や水蒸気)が潤滑剤になります。
  • 火山噴出物は火山灰や火山砂など細粒成分が多いため,ガスとの相乗効果により流動性が極めて高くなり,時速100km程度の流下速度を示す場合もしばしば見られるようです。 とても逃げ切れる速さではありません。
  • 山体崩壊は,多くの火山灰と軽石を噴出し,不安定な堆積状況にある火山であれば,どの火山でも発生します
  • 崩壊する山体物質の多くは,火山灰,火山砂や火砕流噴出物ですが,これらは固まっていない物質,すなわち,岩盤や溶岩ではないのです。
  • 富士山は成層火山ですが,この成層とは溶岩と未固結の地質が交互に積み重なっている,ことを表しています。 すなわち,未固結の部分がある,ということになります。 すなわち,富士山は,山体崩壊やそれに伴う岩屑なだれが発生するリスクのある山なのです。
  • 流下した岩屑なだれが堆積する部分には,流れ山とよばれる小さな丘が形成されます。 これは,流れ下って来た岩石の破片が,何らかの理由で集まってできたものです。 できた時は、頭が尖っているようですが,風化によって次第に丸くなるようです。
  • 流れ山の大きさですが,裏磐梯では高さが10~40m程度,底面の長径が50~200m程度という報告があります。
  • 流れ山が存在する火山は,有珠山,然別岳,北海道駒ケ岳,岩手山,鳥海山,浅間山,八ヶ岳や磐梯山などです。
  • これらの火山山麓で住居を構えて生活したり,遊んだり,登山したりする場合は,そのリスクを十分に理解しておいた方が良いと思います。
本サイトにおける主な「岩石なだれ」のページ


北海道:十勝岳(火砕流・泥流)


北海道:有珠岳


北海道:駒ヶ岳


青森県:岩木山


岩手県:岩手山


秋田県・山形県:鳥海山


山形県:月山


山形県:蔵王山地蔵岳


福島県:磐梯山


福島県新潟県:燧ヶ岳


栃木県:那須岳


群馬県:浅間山の鎌原火砕流


長野県:八ヶ岳,天狗岳


山梨県:八ヶ岳,韮崎岩屑なだれ


静岡県:富士山


長崎県:雲仙岳眉山の崩壊

【ご案内・引用情報と参考情報】

【ご案内】

【引用情報】

【参考情報】

  • 有用な情報を調査しています。