リアス海岸(Rias coast)とは
リアス海岸とは
  • 海面が上昇するかあるいは大地が沈降すると,相対的に海面が上昇するため河谷の中に海水が浸入します。
  • かつての尾根は半島や島となり,谷は湾や入り江となります。 これが「リアス海岸」です。
  • かつての河谷の河床勾配が緩いほど,河谷の奥まで海水が侵入してきます。 以下の解説図で確認してみてください。
リアス海岸(沈水海岸:溺れ谷)の解説図(想定図)

「三方五湖」の海面が30m上昇した,あるいはこの場所が30m沈下した,と仮定して作成した「リアス海岸」のイメージです。
  • 壮年後半期の山地が沈水すると,樹枝状の湾や入り江をもつリアス海岸となり,壮年前半期の山地の場合は,ほぼ直線状のリアス海岸となります。
  • 更新世の最終氷期(約7万年前~約1万年前)においては,海面の標高が約120m低下しました。
    凍結していない場所(氷に覆われていない場所)においては河川の侵食力が増して新たな河谷が形成されました。
    氷期が終わった現在(完新世)では当然海面は上昇し,氷期に形成された河谷の多くは海面下となりました。 これがリアス海岸です。
  • 一方,大地そのものが恒常的に沈降するとリアス海岸になります
本サイトにおける「リアス海岸」の主な例


宮城県:唐桑半島の巨釜と半造


石川県:リアス海岸の九十九湾


三重県:五ヶ所湾と贄湾(リアス海岸)


島根県:隠岐諸島,島前(中ノ島と知夫里島)


愛媛県:宇和海海中公園(リアス海岸)


長崎県:九十九島[北九十九島](多島海)


長崎県:対馬,浅茅湾のリアス海岸


大分県:鶴御崎(リアス海岸)


鹿児島県:上甑島の潟湖群(海鼠池,長目の浜)