日本の地形千景　大分県：鶴御崎（リアス海岸）

地形と地質の三次元イメージ：鶴御崎（つるみさき）

‼マウスオーバー‼　　地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万シームレス地質図（出典，下記）」を表示します。

「佐賀関半島」から南，「臼杵湾」，「佐伯湾」を越えて，宮崎県の延岡市までの海岸は「リアス海岸（沈水海岸）」です。
「豊後水道」を越えた「宇和海」の沿岸も，同様のリアス海岸です。
海岸は急峻な岩礁海岸（岩石海岸）であり，一部は波浪による侵食を受けて「海食崖」となっています。
地質は，「四万十帯」と呼ばれている「中生代白亜紀」の付加体です。
半島の北側は，前期白亜紀～後期白亜紀の堆積岩で，半島の南側は後期白亜紀の堆積岩です（地層境界断層）。

地形の三次元イメージ：鶴御崎核心部

半島のほぼ中央の「間越（はざこ）海岸」には，小規模ですが「潟湖（ラグーン）」が存在します。
現在のリアス海岸に固定されてから沿岸流が形成したもので，豊後水道の反対側の「佐多岬半島」にも2箇所存在します。
図には示せませんが，地層は北側へと傾斜していて，地形的には「ケスタ」です。
このため，半島の南側の斜面は北側の斜面よりも急となり，海食も受けやすくなります（海食崖）。

【記事，引用情報と参考情報】

【記事】

リアス海岸は，大地の沈降，あるいは海面の上昇によって形成される地形です。詳しくはこちらをどうぞ。

【引用情報】

国土地理院＞地理院タイル（地形図，5m・10mDEM）　　国土地理院利用規約
産業技術総合研究所・地質調査総合センター＞ 20万分の1 シームレス地質図

【参考情報】

参考図書：そしえて文庫99，地図の風景　九州Ⅱ　熊本・大分・宮崎，pp.148-155.，そしえて刊，1982年4月10日
矢野彌生：海部の地理（13）－米水津村の位置と自然環境－，佐伯史談，No.167，pp.19-36.，1994年10月
地形・地質情報ポータルサイト＞地形のおはなし＞リアス海岸［事務局が作成した「リアス海岸」のおはなし（解説）です。］

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