天空に輝く北斗星のように 類型:神仏
  北斗岩(ほくといわ) 茨城県つくば市
【奇岩の写真】

北斗岩の近景。
【いわれ,特徴,エピソード等】
  • 天にそびえたつ岩で,天空に輝く北斗星のように,決して動かないことを意味しています。
【地形と地質の三次元イメージ】


5万分の1地質図幅『真壁』(出典,下記)

【奇岩周辺の地形と地質】

  • 「筑波山」は,西側の「男体山」と東側の「女体山」から構成される「双耳峰」です。
  • 山頂部は,いずれも中生代後期白亜紀(約7.5千万年前頃)に,地中深くでマグマがゆっくりと冷えて固化した「斑れい岩」です。
  • その後隆起して地上に顕れましたが,それまで斑れい岩の上位にあった全ての地層(堆積岩?)は,侵食によって無くなってしまいました。

【奇岩の特徴】

  • この「北斗岩」は,筑波山の二つの峰の一つ,女体山頂近くの「斑れい岩」の「コアストーン(未風化核岩)」です。
  • 風化や浸食で周囲の「斑れい岩」が除去され,小さな独立峰として残った斑れい岩の岩塊です。
【記事,引用情報,お断りなど】
【記事】
  • 以前,筑波山から加波山につながる山地は「筑波山脈」と呼ばれていました。
  • この筑波山脈について,小林房太郎は大正14(1925)年に教育圖書普及會より出版した『最新地文學精義』に以下のように書いています。
  • 「本山脈は他の褶曲山脈と異り,水成岩より成れる所殆どこれ無く,花崗岩・閃緑岩等を主とす。
  • 是等の岩石は,地球の内部より噴出せしものなるが,其の上部に位する地盤の風化・水蝕等の作用を被り,数多くの星霜を経て,次第に侵蝕せられ,遂に其の跡を留めずなり,其の下底の火成岩遂に地表に露出するに至りしものなり,筑波山(876m)及び加波山(709m)等脈上に聳ゆ。
  • 筑波山は斯くの如く高度小なるも,関東平野の一隅に屹立し,展望開闊秀麗なるより人の注目を惹くこと大なり。」
【引用情報】
【参考情報】
【お断り】
  • 奇岩の位置については,地図検索のページをご覧ください。
  • 旧版において掲載していた「周辺のジオサイトや観光地」と「交通概況」については,情報が陳腐化してきたことから削除しました。 メジャーな検索サイトのご利用をお願いします。
【奇岩の位置座標】

座標データ: 140.1089163 : 36.2251024