団子石: 愛宕山から団子石峠を越えると、登山道の真ん中に直径約5mの団子岩があります。
獅子ヶ鼻: 愛宕山から難台山の山頂に向かうと、開けた山間に突き出る岩「獅子ヶ鼻」があります。 天狗の鼻のようなその岩から望む眺めは格別です。
屏風岩: 獅子ヶ鼻から難台山頂に向かうと、うっそうと茂る樹木の中に、そびえたつ高さ約10mの屏風岩があります。
鳴 滝: 水量は少ないですが長さ数10mにわたって、斜面を伝う清らかな水は枯れることがないといわれています。 傍らにある階段を上ると『鳴滝不動』と呼ばれるお堂があり、滝に対する信仰心や神秘性がうかがえます。
団子石は、砂岩や泥岩など堆積岩起源の吾国山変成岩であり、その源岩は、約2億年前に堆積した地層と考えられています。
獅子ヶ鼻は、縞状構造を持つ花崗岩でペグマタイト脈なども観察できます。
屏風岩は均質な花崗岩の露頭で、以前石材として切り出されたことがあるといわれています。 注 筑波山女体山頂近くにも同名の「屏風岩」がありますので、ご注意ください。
鳴滝では、砂岩や泥岩など堆積岩起源の固い吾国山変成岩よりなる河床露岩上を、普段は少ない水量が、カスケードのように流下しています。
(国研)産業技術総合研究所発行の表層地質図によれば、獅子ヶ鼻の南側付近を境界として、北西側の難台山にかけて花崗岩、南東側には筑波変成岩が分布します。
☆筑波山地域ジオパーク この奇岩群は、2016年度に登録された筑波山地域ジオパークを構成する4つのジオポイントです。 本ジオパーク内には、他に「大仏岩」、「屏風岩」、「北斗岩」、「裏面大黒」、「出船入船」、「高天原」、「弁慶七戻り」、「母の胎内くぐり」、「ガマ石」、「セキレイ石」、「立身石」と「御海」の奇岩が登録されています。
☆観光コースの例 団子石、獅子ヶ鼻、屏風岩は、いずれも笠間市と石岡市の境界である吾国山(標高 518m)~難台山(553m)を結ぶ尾根の延長上にあり、吾国愛宕ハイキングコースとして登山道が整備されています(吾国愛宕県立自然公園)。 団子石峠までは小型車でアクセスが可能です。 鳴滝は、愛宕山から団子石に向かう尾根の途中、標高382mのピークの南西斜面、石岡市瓦谷地区に流下する渓流にあります。