宮崎県:椎葉村の隠田集落(耳川,一ッ瀬川,小丸川)
地形の特徴

隠田集落,山間僻地,山地集落,

地形の三次元イメージ : 椎葉村(しいばそん)全景

宮崎県には,日向灘に注ぐ大きな川が五つ存在しますが,その中で「記事」に示す三つの川の源流がこの「椎葉村」に存在しています。
九州山地脊梁部の東側に位置し,同じく山地西側の熊本県の五木村や五家荘と背中合わせ,という山深いところです。
山襞に隠れるように小さな集落ができていて,第二次世界大戦前までは,主として山仕事と棚田による米作りなどで,生計を立てて来ました。
地形の三次元イメージ : 椎葉村,耳川の支流十根川(とねがわ)流域

耳川の支流「十根川」は,北側に接している「五ヶ瀬町」から「椎葉村」に入るために必ず通る川筋です。
「十根川集落」のある場所は,椎葉村内には珍しく段丘状の平地があり,巨木「八村スギ」で知られる「十根川神社」が祀られています。
「財木集落」は,椎葉村の中でも最も北東にある集落の一つです。 谷底にあるため見通せませんでした。
財木:たからぎ。 木浦:きうら。 胡摩山:ごまやま。 十根川:とねがわ。
地形の三次元イメージ : 椎葉村,耳川及び支流不土野川流域など

「尾手納集落」のすぐ後ろにある「椎葉越(峠)」を超えると,そこは熊本県「五家荘」の「樅木集落」です。
平家の落人ではなく,「菅原道真」の孫が隠棲した場所と言い伝えられています。
「耳川」支流の「不土野川」を遡ると,そこは熊本県の「水上村」で,急流で有名な「球磨川」の源流域となります。
尾手納:おてのう。 日添:ひぞえ。 尾上:おまえ。 不土野:ふどの。 竹の枝尾:たけのえだお。
地形の三次元イメージ : 椎葉村,耳川及び一ッ瀬川支流の矢立川流域など

「一ッ瀬川」の源流域は,椎葉村の中心地から最も離れているように思います。 距離的にも時間的にも。
最新の地形図で確認しましたが,村役場から「矢立集落」まで,「往復1車線」の狭い山岳道路30kmがあるだけで,1時間では着かないでしょう。
矢立集落のある場所は,いわゆる「山間盆地」となっていて,取り囲んでいるスカイラインの高さが低い開けた土地です。
このような風景は,椎葉村内では他に見ることはできません。
「竹の枝尾集落」と「川の口集落」は,一ツ瀬川流域に向かう唯一の国道2654号沿いの集落です。
川の口:かわのくち。 合戦原:かせばる。 矢立:やたて。 本郷:ほんごう。 大薮:おおやぶ。
地形の三次元イメージ : 椎葉村,耳川及び小丸川源流域

中山トンネルができるまで,「小丸川」の源流部から村役場のある上椎葉地区に行くには,山岳道路の「中山峠」越えをするしかありませんでした。
「隠田集落」時代は徒歩で中山峠を超えたことになりますが,このような不便さにも拘わらず,下流の美郷町とは合併しませんでした。
注 昭和47年発行の国土地理院1/5万地形図には,中山峠を通る自動車道は記載されていません。 開通はそれ以後となります。
夜狩内:よかりうち。 畑:こば。 栂尾:つがお。
【現場写真】椎葉村,竹の枝尾集落及び川の口集落
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 隠田集落(おんでんしゅうらく)とは,平安時代の末期から江戸時代の初期頃まで,戦争に負けた武士が一族郎党を引き連れて,外部との接触が極めて少ない山奥(山間僻地)などに移住して開発した田地のことです。 隠れて開いた田,から名づけられました。
  • 岐阜県の白川郷,富山県の五箇山,徳島県の祖谷渓,熊本県の五家荘と五木村,宮崎県の椎葉村と米良荘が特に有名ですが,その他,奈良県の十津川村,福島県の檜枝岐などにも隠田集落が存在します。
  • 椎葉村には50以上の小集落が点在していますが,本ページで採り上げたのは,その中のほんの一握りです。 また,紹介する集落名とその位置は,ある程度まとめてあるものがあります。 例えば,竹の枝尾集落には,日当と日添という二つの小字がありますが,一つにまとめました。
  • 椎葉村に源流のある河川:
        ① 耳 川: 三方山(1578m)が源流で,上椎葉ダム(日向椎葉湖),諸塚村,美郷町を通過して,日向市の「JR美々津駅」近くが河口です。
        ② 一ッ瀬川: 尾崎山(1438m)が源流で,西米良村米良荘を通過して,宮崎市の北端が河口です。
        ② 小丸川(おまるがわ): 三方岳(1479m)が源流で,美郷町,日向市を通過して,木城町の「JR高鍋駅」近くが河口です。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】