表層崩壊について |
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表層崩壊とは | |
日本では,山地斜面の表土層は,一般的に森林として土地利用されています。 一般に,風化層の厚さは尾根に近いほど厚く,谷に近いほど薄いことが知られています。 表層崩壊は,地質や基盤岩の種類を問いません。 また,風化層の厚い尾根部での発生は,土石流のトリガーになりやすい,という特徴があります。 |
表層崩壊という脆弱性(リスク)を持つ地盤の特徴(一部重複掲載) | ||||||||||||||||||||||
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表層崩壊の例(2013年10月伊豆大島,2014年8月広島市) | |
それぞれの写真の部分をクリックすると,出典先で公開されている写真をご覧いただけます。 | |
2013年10月に伊豆大島で発生した表層崩壊の写真と発生の状況 |
2014年8月に広島市安佐北区で発生した表層崩壊の写真と模式図 |
伊豆大島のケース 広島市のケース 模式図は, 「4 学会合同調査団および文部科学省科学研究費による調査報告会資料」などを参考に事務局が作成しました。 |
表層崩壊における繰り返し | |
「表層崩壊は,崩壊後ある一定期間後に再び崩壊する」,という報告があります。 この繰り返し現象は,広島市での表層崩壊に当てはまります。 花崗岩は風化しやすく,粗い粒子を持つ「まさ土」になるからです。 |
特殊土による表層崩壊について | |
ぼら(ボラ)と「ぼらすべり」: お風呂で使う軽石で想像できるように,極めて空隙が多いため,地下水の良好な通り道になります。 また,シラスの上に「古土壌」が分布していると,この土壌は難透水層の役割を担うので,その上部のぼら層最下部が地下水の通り道になります。 |
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パイピングホールの見本 | |
100mm近く降った大雨の後,畑に見事な穴が開いていました。 地中の垂直方向に緩くなっている部分に大量の水が流れ込むとどうなるか,という見本です。 土壌はローム質で,ネギやゴボウを育てるため,かなり深くまで耕されています。 |
表層崩壊に関する主な参考文献・資料・ウェブサイト |
(一社)全国地質調査業協会連合会: 九州地方における最近の道路災害の特徴,道路防災点検技術委員会,講習会資料 以下,調査中です。 |
2021年7月7日編集: |