山梨県:七里岩(韮崎岩屑なだれ)
地形の特徴

岩屑流,流れ山,岩屑なだれ

地形と地質の三次元イメージ: 韮崎岩屑なだれ
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「七里岩」とは,「岩屑なだれ」によってできた連続した岩壁のことです。
「韮崎岩屑なだれ」は,更新世チバニアン期に,八ヶ岳を構成する「権現岳付近」を崩壊源とする「山体崩壊」により,
最大厚さ200mを超える,という日本列島で最大規模の岩屑なだれ(岩屑流)です。
上図では,韮崎駅の付近が終点のように思われますが,これは「釜無川」と「塩川」が削ったためで,
甲府盆地南縁の「曾根丘陵」にまで達していた,という文献があります。
空中写真: 韮崎岩屑なだれ

このような写真を眺めていると,火山が崩壊する時の瞬発力・爆発力の巨大さに驚愕しますが,
それにも増して,水の侵食力の偉大さにも感心してしまいます。
時間のスケールは大きく異なりますが,瞬間的に作られた凸地形が,やがて水と重力だけで平面に戻されるのですから。
地形の三次元イメージ : 七里岩付近

特徴的なのは,「流れ山」は末端近くで傾斜が緩くなっている場所にできている,と言うことです。
釜無川と塩川で削り取られた部分にも,数え得られないほどの流れ山があったはずです。
これらの岩屑は全て,富士川によって駿河湾に運ばれているわけです。どこに行ったのでしょうか?。
山梨県:韮崎岩屑流
空中写真:韮崎岩屑流
投稿者による写真の説明や記事など

【投稿者:大島 洋志氏】

 甲府盆地に向かって,鋭く突き出した短剣のように見える,八ヶ岳の韮崎岩屑流の地表に見える先端部分を,韮崎駅北部の上空から見た景色である。

 この高まりは,奥(西)側を富士川支流釜無川に,手前を釜無川支流の塩川に削り込まれる形で幅約2km,長さ10数kmの細長い形状をしている。

 JR中央線はこの岩屑流の台地を利用して,新府,穴山,日野春を経て小渕沢へと登っている。                      2006.10.17

【引用情報と参考情報】

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