島原半島には二つの鬼石が 類型:伝説
  空仙鬼と難林王(くうせんきとなんりんおう) 長崎県雲仙市
【奇岩の写真】

雲仙の鬼石(伝・難林王)の遠景。 旧八万地獄にて。。

雲仙の鬼石(伝・難林王)の近景。
【いわれ,特徴,エピソード等】
  • 長崎県雲仙市の小浜町山領(やまりょう)と小浜町雲仙には,2つの「鬼石」があります。
  • 雲仙の歴史を記した温泉山縁起には,『比の山の難林王は四面の大鬼なり,行基菩薩に逢い奉り種々の問答あり,又悪鬼あり,男鬼の名は空仙鬼,女鬼の名は難林王なり,比の鬼々を加持すれば即ち鬼石となる』と記載されています。
  • 地元の言い伝えでは,山領の鬼石が「空仙鬼」,雲仙の鬼石が「難林王」とされています。

【雲仙の鬼石(伝・難林王)】

  • 雲仙温泉の「旧八万地獄」の遊歩道近くにあります
  • 旧八万地獄では,岩の割れ目から60゜C位の温泉が湧出していますが,その威力は年々衰えており,東の「清七地獄」や「お糸地獄」などと命名された地帯が現在の地獄となっています。

【山領の鬼石(伝・空仙鬼)】

【地形と地質の三次元イメージ】


2.5万分の1 雲仙火山地質図(出典,下記)

【奇岩周辺の地形と地質】

  • 島原半島のほぼ中央部分,雲仙市小浜町雲仙温泉のあたりは,第四紀更新世中期(チバニアン期:約70万年前~15万年前)に噴出した「古期雲仙火山噴出物(安山岩~デイサイト)」で構成されています。
  • 2つの鬼石は,この時代の雲仙火山の溶岩類です。
  • その後,火山活動は東に移動し,妙見岳,普賢岳や平成新山などが形成されました。
  • 産総研・地質調査総合センター発行の「雲仙火山地質図」によると,「難林王」や「旧八万地獄」など,雲仙温泉街一帯には,「矢岳(940m)」の西斜面が大きく崩壊した結果,発生した「岩屑なだれ」が大量に堆積しています。

【奇岩の特徴】

  • 火山地質図から,「難林王」とされる巨岩は,矢岳からの岩屑なだれによる「流れ山」と想像します。
  • 従って,地中深くに根を張っている岩ではなく,元々は矢岳の中腹辺りが起源の巨大な転石でしょう。
【引用情報,お断りなど】
【引用情報】
【参考情報】
【お断り】
  • 奇岩の位置については,地図検索のページをご覧ください。
  • 旧版において掲載していた「周辺のジオサイトや観光地」と「交通概況」については,情報が陳腐化してきたことから削除しました。 メジャーな検索サイトのご利用をお願いします。
【奇岩の位置座標】

座標データ: 130.2606224 : 32.7401814