島原半島には二つの鬼石が 類型:伝説
  空仙鬼と難林王(くうせんきとなんりんおう) 長崎県雲仙市
【奇岩の写真】

山領の鬼石(伝・空仙鬼)。 右後は小浜高等学校です。

山領の鬼石(伝・空仙鬼)の近景と由緒書。
【いわれ,特徴,エピソード等】
  • 長崎県雲仙市の小浜町山領(やまりょう)と小浜町雲仙には,2つの「鬼石」があります。
  • 雲仙の歴史を記した温泉山縁起には,『比の山の難林王は四面の大鬼なり,行基菩薩に逢い奉り種々の問答あり,又悪鬼あり,男鬼の名は空仙鬼,女鬼の名は難林王なり,比の鬼々を加持すれば即ち鬼石となる』と記載されています。
  • 地元の言い伝えでは,山領の鬼石が「空仙鬼」,雲仙の鬼石が「難林王」とされています。

【山領の鬼石(伝・空仙鬼)】

  • 写真の由緒書きによると,大きさが長さ12m,幅11m,高さ6mもあります。
  • 島原半島随一の巨石で,鬼が罰を受けてこの石を持たされて雲仙岳に登っていたがあまりの重たさにここに捨てたものだとか,この石の周りを3回まわると鬼が出る,とされています。

【雲仙の鬼石(伝・難林王)】

【地形と地質の三次元イメージ】


20万分の1 シームレス地質図(出典,下記)

【奇岩周辺の地形と地質】

  • 島原半島のほぼ中央部分,雲仙市小浜町雲仙温泉のあたりは,更新世チバニアン期(約70万年前~15万年前)に噴出した「火成岩(デイサイト~流紋岩類)」で構成されています。
  • 2つの鬼石は,この時代の雲仙火山の溶岩類です。
  • その後,火山活動は東に移動し,妙見岳,普賢岳や平成新山などが形成されました。

【奇岩の特徴】

  • 「空仙鬼」は大きな転石だろう,とも言われていますが,沢山の水平亀裂があることからこの場所で冷えて固まったようにも思われます。
  • また,空仙鬼は1663年(寛文3年)の豪雨による洪水で,この岩が地表に現れた,との言い伝えが残っています。
  • 「空仙鬼」が転がっている?小浜高校付近は,離水した「扇状地」です。
    仮に「転石」であった場合には,かなり大規模な土石流が発生したと思われます。
【記事,引用情報,お断りなど】
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【参考情報】
【お断り】
  • 奇岩の位置については,地図検索のページをご覧ください。
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【奇岩の位置座標】

座標データ: 130.2145679 : 32.7482591