天空の舞台 類型:伝説
  舞台島(ぶたいじま) 秋田県男鹿市
奇岩の写真

舞台島駐車場からの舞台島

戸賀観光遊覧船上からの舞台島
1.いわれ,特徴,エピソード等

 舞台島と呼ばれるものの,陸続きの断崖で岩全体が空中に浮かぶ舞台のように見えることから,その名で呼ばれています。
 まさに「天空の舞台」と呼ぶにふさわしい奇景です。

 海面からの高さは約60mあり,頂上部が平らになっています。

 戸時代の終わりにはこの名で呼ばれており,嘉永5(1852)年に編さんされた『絹篩』(秋田県指定文化財)の中に「漢武帝渡御ノ時金弥三郎ニ命シテコノ嶌に舞ヲナサシメタリト云故ニ名トス」とその名称の由来が記載されています。

 由来にもなっている漢の武帝は「男鹿のナマハゲ」に関する伝説の一つにもなっており,当地域に関連の深いものです。

2.地形・地質の概要

 舞台島を構成する岩石玄武岩質スコリア層は,門前層とよばれる約3,600万年~3,400万年前(古第三紀始新世)の火山噴出物の堆積によってできた地層です。

 またその平坦な地形は,波食台が隆起した地形と考えられています。

3.奇岩近傍の三次元地形イメージ

 「男鹿半島」南東海岸には,「舞台島」など3箇所の奇岩が存在します。
 この中で,桜島と大桟橋は「隆起波食棚」で,舞台島はかつての隆起波食棚が更に上昇して,「海成段丘」となった場所に存在します。
4.周辺のジオサイトや観光地

男鹿半島・大潟ジオパーク
 この奇岩は,男鹿半島・大潟ジオパークの「西海岸ジオサイト」を構成するジオポイントの一つです。
 同じジオサイトでは,「大桟橋」と「桜島」が日本の奇岩百景+に登録されています。
 また,「門前海岸」,「竜ヶ島」,「門前大滝」や「孔雀の窟(こうじゃくのいわや)」といったジオポイントもあります。

☆観光地
 男鹿水族館GAO:北3km
 加茂青砂集落:
 青砂海岸:青の砂利が敷き詰められたような海岸。

5.交通

☆自動車
 男鹿総合観光案内所から,国道101号線(なまはげライン)を「羽立」まで。県道59号に入り「椿漁港」や「帆掛島」を経由して「舞台島駐車場」まで進みます。駐車場から徒歩で近くまで行けますが,断崖なので危険です。
 戸賀港からの「西海岸めぐり遊覧船」に乗車し,海上から見た方がよいでしょう。同遊覧船からは,「鎧島」や「鷹ノ巣断崖」などのジオサイトも見ることができます。

引用情報,お断り

【引用情報】
 国土地理院 >
   地理院タイル(地形図,5m・10mDEM)
   国土地理院利用規約

【お断り】
 奇岩の地図は「奇岩近傍の三次元地形イメージ」に変更しました。
 地形図については,地図検索のページをご覧ください。