男鹿半島で1番古い石 類型:生活(食)
  鹿落とし(ししおとし) 秋田県男鹿市
奇岩の写真

海上からの鹿落とし。 右後ろは入道崎灯台

入道崎海底透視船乗り場入口付近からの鹿落とし
いわれ,特徴,エピソード等

 鹿落としは,男鹿半島・大潟ジオパークの主要なジオサイトの一つで,代表的な観光名所の一つである入道崎にあります。

 男鹿半島にはかつて多数の鹿が生息していましたが,増えすぎた鹿をこの崖から追い落としたことから,その名がついたと言われています。

 男鹿半島で一番古い時代に形成されたこの岩は,緻密で硬く,崩れて海で丸く磨かれたものは,男鹿の名物料理である「石焼料理」に使われます。

 歴史的にも現代の食にも欠かせない岩の一つです。

地形・地質の概要

 北緯40度線上に位置する入道崎では,当地域で最も古い地層が観察できます。

 基盤となる約9,000万年前(白亜紀後期)の花こう岩,約7,000万年前(白亜紀後期)の火山活動でできた火山角礫岩,溶結凝灰岩などです。

 入道崎一帯は最上部から岬全体を見渡す平らな地形が広がっており,海岸段丘上に位置します。

奇岩近傍の三次元地形イメージ

 「鹿落とし」は,「入道崎」の東側八郎潟(干拓地)側に続く「海成段丘面」上に存在します。
 また,「海成段丘面」は,最低でも3面が存在し,「陸繋島」である男鹿半島が隆起性の大地であることがわかります。
周辺のジオサイトや観光地

男鹿半島・大潟ジオパーク
 この奇岩は,男鹿半島・大潟ジオパークの「入道埼ジオサイト」を構成するジオポイントの一つです。

 このジオサイトには奇岩「鬼の俵転がし」が登録されていますが,その他にも「北緯40゜モニュメント」などのジオポイントが存在します。

☆観光地
 なまはげ館と男鹿真山伝承館:重要無形民俗文化財「男鹿のナマハゲ」の学習と体験
 入道埼と同灯台:日本の夕日百選や日本の灯台50選に選定されています

交通概要

☆鉄道
 JR男鹿線の「男鹿駅」または「羽立駅」下車。男鹿市[マイタウンバス]「男鹿北線」に乗車し,「温泉中央」で下車。
 同じく「入道崎線(要予約)」に乗り換えて約20分の終点で下車。そこからすぐです。

☆自動車
 男鹿総合観光案内所から国道101号線(なまはげライン)を経由し,牧野で県道55号線に入り,入道崎まで約40分です。

引用情報,お断り

【引用情報】
 国土地理院 >
   地理院タイル(地形図,5m・10mDEM)
   国土地理院利用規約

【お断り】
 奇岩の地図は「奇岩近傍の三次元地形イメージ」に変更しました。
 地形図については,地図検索のページをご覧ください。