鬼を封じ込めた大岩 類型:神仏
  立岩(たていわ) 京都府京丹後市
【奇岩の写真】

立岩の遠景。 立岩に向かって右手前の水面が「竹野川」の河口です。

立岩の近景。 「柱状節理」上面の様子がよくわかります。
【いわれ,特徴,エピソード等】
  • 周囲1,000m,高さ20mに及ぶ立岩は,京丹後市のシンボルになっている安山岩の巨岩で,丹後を代表する絶景のひとつです。
  • 第31代用明天皇の第3皇子麿子(まろこ)親王が,この地の鬼退治をされた時,一夜のうちに天から降ってきて,この大岩に鬼を封じ込めたという伝説が残っています。
  • 今でも風が強く,波の高い夜などは,鬼たちの号泣する声が聞こえるといわれています。
【地形と地質の三次元イメージ】


20万分の1 シームレス地質図(出典,下記)

【奇岩とその周辺の地形と地質】

  • 地下から湧き上がってきたマグマ(玄武岩質安山岩)が,地層の境界に沿って貫入した後で,ゆっくりと冷やされて固まった「岩床」です。
  • 「立岩」の東側にある「依遅ヶ尾山」,産土山古墳の近くにある標高54mの丘や,西側にある標高111mの丘も,同じ成因で形成された岩床です。
  • マグマが冷却される過程で,ほぼ垂直方向の「柱状節理」が形成されました。
  • 立岩の部分が特に緻密だったせいか,その後の「差別侵食」により独立した丘となりました。
  • 元々は,島だったと思われますが,現在は「陸繋島」となっています。
  • 竹野川の上流で「鉄穴流し」が行われた,とのことなので,それにより大量の砂が流されて,河口に「陸繋砂州」ができたのでしょう。
【引用情報,お断りなど】
【引用情報】
【参考情報】
【お断り】
  • 奇岩の位置については,地図検索のページをご覧ください。
  • 旧版において掲載していた「周辺のジオサイトや観光地」と「交通概況」については,情報が陳腐化してきたことから削除しました。 メジャーな検索サイトのご利用をお願いします。
【奇岩の位置座標】

座標データ: 135.1052207 : 35.7440315