宮崎県:大淀川中流域の環流丘陵群
地形の特徴

環流丘陵,穿入蛇行,蛇行切断,風隙

地形と地質の三次元イメージ(産総研・1/20万 シームレス地質図)
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「5万分の1地質図幅・野尻(出典,下記)」を表示します。

「大淀川」の中流域には,古第三紀後期漸新世(約2300万年前頃)の「付加帯(四万十帯)」が分布しており,その範囲内に2箇所の「環流丘陵」が存在します。
また,高岡ダム湖付近に分布する「シラス(入戸火砕流)」地帯にも,環流丘陵らしき地形が存在しています。
標高段彩図の三次元イメージと(推定)環流時の流向 : 去川地区

宮崎市高岡町去川地区にあるほぼ円形を呈した「連続凹地」は,「環流丘陵」と考えてほぼ間違いはなさそうです。
現在の河床標高が約27mであるのに対し,環流時に河床であった場所のそれは約54mです。
地質図によると,「後期更新世」に「離水(蛇行切断)」したと,評価されています。
標高段彩図の三次元イメージと(推定)環流時の流向 : 本八重地区

都城市高城町を流れる「本八重川(ほんばえがわ)」の背後には,一見して「風隙」と思わせる地形が存在します。
前版では「河川争奪」による地形では無いかと想像しましたが,下記のように「環流丘陵」の方が可能性は高そうです。
  • 左図は「本八重川」上流部と「風隙」の地形断面図です。「点B」~「点C」の間が風隙と判断した区間です。
  • 断面図によると,風隙の最高点は「大淀川」にの近くにあり,点B~最高点の傾斜からみて,かつてこの区間を「古本八重川」が流れていたようには思えません。
  • このことから,この「連続凹地」にはかつて「古大淀川」が「穿入蛇行」しつつ流れており,洪積世のある時点で「離水」して「河成段丘」へと移行したものと考えました。
  • ただし,上記の説は確定的ではないので,風隙と記載したあたりで地質調査を行って,堆積物の起源が「大淀川」本流上流か,「本八重川」上流かの特定ができれば,真実は見えてくるでしょう。
標高段彩図の三次元イメージと(推定)環流時の流向 : 穴水川左岸

都城市高城町を流れる「穴水川」は,シラス台地を削って流れています。
高岡ダム湖に流れ込む直前に,かつて環流していたのでは,と想像できる地形が存在します。
本当に環流していたのか,シラス台地のため例えば「シラスドリーネ」が崩壊してできた地形なのか,判然としません。
結論は今後の研究に期待したいところです。
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