石川県:能登島の箱名入江はリアス海岸
地形の特徴

リアス海岸,沈水海岸

地形と地質の三次元イメージ : 能登島北部
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

能登半島,七尾湾に浮かぶ「能登島」中北部は,新生代古第三紀の火成岩で構成されています。
「開析」がある程度進んでいるため,全体的に平坦な形状を示しています。
この付近は,「リアス海岸(沈水海岸)」です。 いわゆる「溺れ谷」が各所に存在し,「箱名入江」はその典型的な例と言えます。
「箱名入江」の最奥は,「四村塚山(197m)」を源流とする小さな川です。
入江に接する付近は,第三紀の堆積岩と完新世の堆積物による狭い「谷底平地」を形成しています。
しかし,湾口に近い箱名入江の海底地形は,沈水前に川が削った「V字谷」がそのままになっていることでしょう。
地形の三次元イメージ : 土砂で埋まったリアス海岸

能登島のほぼ中央部に,標高の低い尾根が並ぶ場所があります。
第四紀更新世頃に「リアス海岸」となった後,完新世に移行した後の海進に伴って,流れ着いた土砂が堆積した大地だろうと思います。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 「令和6年能登半島地震」で被災された皆様に,心よりお見舞い申し上げます。
  • 本ページで使用している「地形情報」と「地質情報」は,いずれも令和6年能登半島地震が発生する以前に公開されていたものです。
  • 能登島の中央部~西部の大部分は,新生代古第三紀漸新世(約3000万年前)以降の「安山岩などの溶岩・火砕岩」で構成されています。
  • 一方,能登島の東部と一部の南部は,新生代新第三紀中新世後期(約800万年前)以後の堆積岩(泥岩,珪質泥岩)で構成されています。

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:そしえて文庫90,地図の風景 中部Ⅲ 富山・石川・福井,pp.84-88.,そしえて刊,1981年9月20日
  • 地形・地質情報ポータルサイト > 地質・地形などのお話 > リアス海岸(Rias coast)とは

【お断り】