東京都:八丈島火山(西山,東山)の火山地形
地形の特徴

活火山,火山地形,カルデラ,溶岩流,火砕流,海食崖

地形と地質の三次元イメージ : 八丈島
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  • 「八丈島」は,西山(新)と東山(旧)という,二つの火山からなる火山島です。
  • 東山(三原山)の方が古く,今から約10万年前に活動を開始し,停止したのが約4千年前と言われています。
  • 西山(八丈富士)の方は断然新しく,今から約1万数千年前に活動を開始し,最終活動は1605年(慶長10年)です。
地形と地質の三次元イメージ : 西山(八丈富士)の南斜面
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  • 「西山(八丈富士)」も一回の噴火でできた火山ではなく,大きく分けて4段階の噴火ステージによって,現在の形になったようです。
  • 「神止山(かんどやま)火山」などは最も古い,「三根ステージ」に属する「側火山」で,溶岩流を噴出する一方スコリア丘を形成しました。
  • 西山の基礎を形成しているのは「千畳敷ステージ溶岩:SL」と呼ばれている溶岩類で,西山のほぼ全周に分布しています。
  • その後の「大越ヶ鼻ステージ」に噴出した「大越ヶ鼻溶岩群:OkL」は,西山のほぼ西側半分の面積を占めるほど広く流出しました。
  • 現在の西山の中腹には,直径2km程の「カルデラ状地形」が存在し,「菅,1998」は年代不詳の「カルデラ」であると推定していますが,2.5万分の1八丈島火山地質図には,そのような記載がありません。
  • 「フリージア園溶岩:FrL」や1605年の噴火と推定されている「富士登山道溶岩:FjL」は,いずれも「側火口」からの噴出と考えられています。
地形と地質の三次元イメージ : 西山(八丈富士)の北斜面
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  • 西山(八丈富士)の北側斜面は,全体的に「千畳敷ステージ溶岩:SL」に覆われていますが,その上位に数回に渡る溶岩流が流れ下りました。
  • 「大越ヶ鼻ステージ」において,山頂火口からの噴出とされる「大越ヶ鼻溶岩群:OkL」は,西山の西側半分を覆うような勢いで流れ下りました。
  • 同じステージの最後の段階になる「赤崎溶岩:AzL」は,山頂噴火の最後と思われ,これ以後は西山の山腹での活動(側火山)へと移行したようです。
  • ただし,最も新しい活動は,西山の山頂火口内で確認された「富士山頂火口内溶岩:ScL」ですが,この溶岩は火口の外には流出しませんでした。
地形の解析 : 傾斜変換点による新旧火山の境界推定
  • 活動時期が新しい西山(八丈富士)は,本物の富士山と同じく成層形です。
  • しかし,真横から写した写真や地形断面図を眺めると,標高500m~600mあたりに「傾斜変換点」を認めることができます。
  • ここが,旧期火山と新期火山の境界と思われますが,新期火山からの噴出物(溶岩・火山砕屑物)に覆われていて,地表を眺める程度ではわかりません。
  • 二重火山である仮説を立証するには,深部までの物理探査とボーリング調査が必要でしょう。
地形と地質の三次元イメージ : 東山(三原山)の南斜面
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  • 「東山(三原山)」は活動時期が古いため,侵食による小さな谷(ガリー)が無数に発生しています。
  • 「西白雲山」から「東台子山」へと続く半円形の「リム地形」は,複数回噴火した際にできた「カルデラ壁」とされています。
  • 最高点の「三原山」を含む山頂カルデラは,約2万年前に噴火した「三原カルデラ」と呼ばれています。
  • 本図正面の「中野郷溶岩・火砕岩:Ng」は,三原カルデラ(山頂火口)から大量に噴出した溶岩類で,これ以後,山頂噴火は低下傾向となりました。
  • 東山の地形を詳細に眺めると,随所に火口(二次的含む)地形が存在します。
  • 「奈古ノ鼻スコリア丘:NkS」,「八幡山スコリア丘:HmS」や「八幡山溶岩:HmL」は側火山と思われます。
  • 「横間ヶ浦」に存在する大きなカール状地形は,水蒸気爆発による「爆裂火口(マール)」と言われています。
  • そのすぐ後ろにある衝立状の尾根も「崩壊崖」と評価されていて,かつての山体崩壊あるいは巨大な地すべりの跡地かもしれません。
  • 落差約36mの「唐滝」は,「三原カルデラ」へと延びた「唐滝川」の源頭直下,標高約400mに存在します。
  • 「三原滝」を有する三原川と共に,三原カルデラに延びる「谷頭」なので,いずれは三原カルデラを開析し尽くしてしまうでしょう。
地形と地質の三次元イメージ : 東山(三原山)の東斜面と断崖絶壁をなす海食崖
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  • 東山(三原山)の東側海岸線の殆どが「海食崖」となっています。
    中でも「今根ヶ鼻~大根」間は,海面からの高さが400mを超すほどの断崖絶壁となっており,「汐間浜」付近でも高さが300mを超すほどの断崖となっています。
  • いずれの断崖絶壁(海食崖)も,太平洋の荒波が東山の溶岩類を削ってできた地形です。
    大地を造る火山の力にも驚かされますが,それを削ってしまう波の力にも敬意を払うべきなのでは,と感じ入ってしまいます。
【引用情報と参考情報】

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