滋賀県:田上山地はバッドランド(悪地地形)
地形の特徴

バットランド地形,花崗岩,トア,岩塊

地形と地質の三次元イメージ : 田上山地(たなかみさんち)
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「田上山地」には「湖南アルプス」という別称があります。
田上山地の地質は「花崗岩」です。 花崗岩は,風化が進むと「マサ」という「砂」になります。 そのマサに大木が育っていたのでしょう。
藤原京などの「都(みやこ)」や巨大寺院の建築用材として切り出されたこともあって,田上山地の尾根は江戸時代にはすっかり「禿山」と化していました。
5世紀から8世紀頃にかけて,「瀬田丘陵」の麓では鉄鉱石による製鉄(鉄鉱石精錬法)が盛んに行われていました。
当時の熱源は「木炭」であったはずなので,その木炭を田上山地で生産していたのであれば,田上山地が「バッドランド」化した理由の一つになります。
繰り返しますが,マサは砂です。 大雨の時に斜面が崩壊し易くなる,のも頷けます。
地形の三次元イメージ : バッドランドの核心部
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マサ化した斜面では崩壊が多発し,結果的に中心を貫流する「天神川(大戸川の支流)」は,「土石流」などの水害が多い河川として有名でした。
空中写真を見ると,かなり~ある程度樹林が戻ってきているようにも思えます。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 「琵琶湖・淀川(総集編)」には,田上山地でたたら製鉄が行われていたという記述があります。
    しかし事務局で色々調べましたが,砂鉄採取に関するその他の文献・資料は見つかっていません。
  • たたら製鉄が行われていた場合,砂鉄の採取に伴う「鉄穴(かんな)」と「鉄穴流し」も存在したはずで,山林荒廃の最大原因となったでしょう。
  • 田上山地の禿山から大雨で押し出された(土石流)大量の「マサ」は,「天神川」などによって「田上低地」に運ばれ,大半はそこに堆積しました。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】