独自編集による「地学用語」検索サイト
用語検索
検索文字:
  
   
 
説明表示文字数の変更
250   500   1000   全文
  
お願いとご注意

・「検索」は全文検索が可能です。
 用語名,英語名,同義語等,説明文と出典に記録されている全てが検索の対象となります。

・「用語名」については,登録されている全てについて「参照」することができます。
 [参照選択]ボタンをクリックしてください。

・「参照語」には,「同義語」,「対義語」や「関連用語」が含まれています。
 ご利用に当たって,十分ご留意ください。

・起動直後,説明文の表示文字数は「250文字」になっています。
 末尾に「・・・(文字数)」が表示されている場合は,表示文字数が不足しているので,(全文)と表示されるまで,適宜増やしてください。

独自編集による「地学用語」検索サイト について

 

 「歌は世につれ、世は歌につれ」とか、それをもじった「人は世につれ、世は人につれ」という言い回しもあります。ある時代によく歌われた歌は当時の世情を反映しているとか、世の中の変化に応じて歌や人も変化し、逆にそれらの変化を反映して世の中も影響を受けるといった意味合いです。地学用語もまたしかりと考えられます。兵庫県南部地震によって「活断層」、雲仙普賢岳の噴火によって「火砕流」という用語が、良くも悪くも広く世間に知られるようになりました。反面、すでに東京地學協會編(1914)『英和 和英 地學字彙』の序文で当時の地質調査所長であった井上禧之助が「術語の一定せざるは学術進歩の一大障礙なり、地学に関する諸書を通覧するにこの弊また尠なからず、同一の語にして意義異なるものあり、意義同じくして術語の異なるものあり往々誤解を生ぜしむ」と述べているのもむべなるかなです。

 そこでここでは、おもに従来の地学事典等であまり取り上げられていなかった地学用語を中心に一般向きにわかりやすくかつ面白く解説しようとするのが主旨です。特に学術的に定義や語彙が確定していない、あるいは変遷している用語もその旨記して積極的に提示して理解を深めていただこうとするものです。異論・異説がある場合は、併記し、「ウキペディア」式にどんどん改善していくつもりです。その意味で会員諸氏からの積極的な投稿が望まれます。どなたもご遠慮なくご指摘またご投稿ください。

 具体的には、まず日本地質学会編(2004)『地質学用語集-和英・英和-』(共立出版,440p.)に項目が掲載されていますが、地学団体研究会編(1996)『新版地学事典』(平凡社)などの事典類に掲載されていない項目に留意し取り上げることにします。一方、地質関連事典・辞典等にすでに掲載されている用語であってもしょうこりもなくマスコミなどで繰り返される誤用例等も示し、注意を喚起するものもあります。さらに、いまさら人に聞けない死語的な、しかししょうこりもなく未だに一部業界で使われている用語も含みます。また、狭い専門分野の研究者にとっては自明に近い用語でもGUPI関係者にとってはなじみが無いものも理解を深めるために取り上げます。

 ところで、事典・辞典を編纂しても読んでもらえず無視される、あるいは引いてもらえず使われなければ意味がないので魅力的な記述を工夫する必要もあります。有名な事例として三省堂刊行の『新明解国語辞典第三版』(1987)での「恋愛」の項目説明があります。「特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、出来るなら合体したいという気持を持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる(まれにかなえられて歓喜する)状態」と記述されて注目を浴びました。ちなみに地学用語解説集にもかかわらず「同一の語にして意義異なる」地学用語でないものもあります。もっともこればかりだとどういうわけか怒る読者もいそうなので、生真面目な解説が不可欠な用語は記述の分量を始め全体の不統一を恐れず素直に書きます。ともかく本解説集は会員各位と双方向での活動強化・情報共有を図るためのものですが、広くは一般社会への地学リテラシー向上を目指すものです。いずれにしても皆様のご協力を強く望む次第です。   (文責 加藤碵一,2015年)

参考書籍
  アモス・サルヴァドール 編・日本地質学会 訳編(2001)『国際層序ガイド―層序区分,用語法,手順へのガイド― 』 共立出版,256p.
  垣見俊弘・加藤碵一(1994)『地質構造の解析-理論と実際-』愛智出版,274p.
  加藤碵一・脇田浩二総編集(2001)『地質学ハンドブック』朝倉書店,696p.
  狩野謙一・村田明広(1998) 『構造地質学』朝倉書店,298p.
  脇田浩二・井上 誠共編(2006)『実務に役立つ地質図の知識』オーム社,234p.

お断り
 本ページは,2019年11月末日に閉鎖した「元 特定非営利活動法人 地質情報整備活用機構」から公開されていたウェブページの内容を,可能な限りそのまま公開しています(公開形式は変更しています)。
 従いまして,「序」に記載されているような 情報の更新作業などは終了しています
 編集は,同機構元会長であった加藤 碵一氏のご努力の賜物です。 ここに記して,深く感謝申し上げます。