「海進期堆積体」の版間の差分
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地層がどのように形成したかを、世界の大陸縁辺での地層形成を調べて一般化した試みが、Haq et al.(1987)によって提案された(図参照)。 海水準が相対的に下降して大陸斜面に堆積物が供給され、つづく海水準の上昇で海進が起こり陸棚域に堆積が行われ、そして海水準が停滞ないし相対的に降下してそれらをおおって堆積が行われた、とするもの。 このような過程で、各時期に各堆積体が形成される。 最初の海水準下降期には低海水準期堆積体(lowstand system tract)、海水準上昇期には海進期堆積体(transgressive system tract)、その後の海水準停滞期には海進期に広がった堆積空間を埋める形で高海水準期堆積体(highstand system tract)が堆積する。 | 地層がどのように形成したかを、世界の大陸縁辺での地層形成を調べて一般化した試みが、Haq et al.(1987)によって提案された(図参照)。 海水準が相対的に下降して大陸斜面に堆積物が供給され、つづく海水準の上昇で海進が起こり陸棚域に堆積が行われ、そして海水準が停滞ないし相対的に降下してそれらをおおって堆積が行われた、とするもの。 このような過程で、各時期に各堆積体が形成される。 最初の海水準下降期には低海水準期堆積体(lowstand system tract)、海水準上昇期には海進期堆積体(transgressive system tract)、その後の海水準停滞期には海進期に広がった堆積空間を埋める形で高海水準期堆積体(highstand system tract)が堆積する。 | ||
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図:Haq et al. (1987) によるシーケンスモデル | 図:Haq et al. (1987) によるシーケンスモデル | ||
2015年8月25日 (火) 02:51時点における版
transgressive systems / tract
解説
地層がどのように形成したかを、世界の大陸縁辺での地層形成を調べて一般化した試みが、Haq et al.(1987)によって提案された(図参照)。 海水準が相対的に下降して大陸斜面に堆積物が供給され、つづく海水準の上昇で海進が起こり陸棚域に堆積が行われ、そして海水準が停滞ないし相対的に降下してそれらをおおって堆積が行われた、とするもの。 このような過程で、各時期に各堆積体が形成される。 最初の海水準下降期には低海水準期堆積体(lowstand system tract)、海水準上昇期には海進期堆積体(transgressive system tract)、その後の海水準停滞期には海進期に広がった堆積空間を埋める形で高海水準期堆積体(highstand system tract)が堆積する。
図:Haq et al. (1987) によるシーケンスモデル