震央

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epicenter

解説

最近の地震のマスコミ報道において、平面図(地図)上でバツ印をもって地震の位置を示すつもりで「震源」と書き記す事例が頻出している。地震時に破壊された領域は「震源域」と呼ばれ、最初に地震波を発生した点を「震源」とするが(注:「震源」は必ずしも「震源域」中央にあるわけではない)、「震源」直上の地表に位置する点を「震央」と呼ぶ。
したがってくどくなることを承知で言えば、断面図でなく平面図(地図)上で「震源」を表示することはできず、「震央」とすべきである。 このような地震学のイロハともいうべき基本的な術語についてさえなおざりに誤表記され、マスコミを通じてその弊が一般社会に広がることは、当該記事等の信ぴょう性を疑わしめるにとどまらず、「一事が万事」で地震や活断層に対する一般読者の理解を妨げかねないので看過できない。
英語で「震源」は“hypocenter”、「震央」は“epicenter”である。
真保祐一(1993)『震源』(講談社、393p.)という小説の初版ハードカバー表紙のタイトルに“EPICENTER”と付記されていたことは、おそらく編集者の無知・誤解に基づくミスであろうが(また、小説の内容とは関係ないが)、マスコミ関係者の地震に対する理解度の低さを表す一証左でもある(加藤、2014)

引用文献