城岳公園の壕 No.44;那覇市楚辺1丁目
写真撮影:2008年3月~2014年6月

記録にある「第一坑口」です。 施錠されているので,那覇市公園管理課によって管理されているようです。  撮影:2014年6月。

「第一坑口」の内部です。 琉球石灰岩ですが,傾斜が不自然なので掘削工事が行われたようです。  撮影:2014年6月。

記録にあった銃眼(C,D)と坑口(A,B)です。 撮影:2008年3月。 城岳公園の整備により,2016年現在,この場所は消滅してしまいました。

銃眼を拡大しました。 それぞれの高さは,10cmほどでしょうか?。

記録にある「第二坑口」です。 こちらも,施錠されています。  撮影:2014年6月。

 矢印は横坑で,情報によると,第一と第二の坑口は中で繋がっています。  撮影:2014年6月。
記事

・資料によると,城岳公園壕には坑口が10箇所以上存在したとのことですが,2016年時点で確認できるのは,上記写真の2箇所のみです。
 いずれも,扉付きの鉄柵が設置されていますが,解錠すれば立ち入りができます。

・公園整備のため,上記銃眼を含む一部は切除されてしまいましたが,まだ大部分は残っています。 是非戦争遺跡として,残してもらいたいものです。

引用文献[1フィート運動の会 活動報告]

調査日:1992年10月8日 No.44
 ・様 子:全長約500m。 三重構造になっており,現在入れるところは2箇所。 墓が入口となっている。 壕内に石で造られた銃眼がある。
      井戸跡。 1フィート運動の会で93年8月遺骨を収集。 まだ残っている可能性(残骨)がある。
 ・形 態:構築
 ・使用者:日本軍,警察
 ・遺 品:アンプル,ボタン,碁石,化粧クリームビン,ビールビン(大日本),軍靴,茶碗,石鹸箱,バッテリー,薬ビン,かすがい,砲弾,硯,
      缶詰の空き缶,メガネ
 ・土 質:琉球石灰岩,ニービ

関連情報

① 那覇市立教育研究所の公開資料(旧那覇地区 No.6)
② 「城岳の壕」,沖縄の戦跡ブック『ガマ』,p.65,沖縄県高教組教育資料センター編集,2009年,ISBN978-4-903042-16-9
③「h.楚辺1丁目の壕(城岳の壕)」,沖縄県戦争遺跡詳細分布調査(Ⅳ),沖縄県立埋蔵文化財センター調査報告書第5集,pp.54-55.,2004