シガイノカー(金城ダム南側の壕) No.33;那覇市繁多川4丁目
写真撮影:2012年11月,2016年4月

正面からのシガイノカー。 岩の割れ目が,ガマの入口です。  撮影:2016年4月。

シガイノカーへ接近。 水が溜まっています。 記載にある井戸のようですが,水がやや少ないような気もします。 撮影:2016年4月。

真上からのシガイノカー。 風が吹いていて水面にさざ波が立っていました。 撮影:2012年11月。

すぐ上の石灰岩には大きな亀裂が発生していました。 そこは,墓地のすぐうしろなので,ちょっと心配です。 撮影:2016年4月。
記事

・引用文献の記述から20年余り。井戸の水は涸れること無く溜まっていました。琉球石灰岩の台地から僅かに下がったところのある井戸なので,水は天水です。
 琉球石灰岩はクチャと呼ばれる「泥岩層」と互層状態になっているので,このクチャが遮水層となって水が漏れないのです。
 その意味で,掘ったら水が湧くのではなく,掘った窪地に水を溜める,が正解です。
 糸数アブチラガマにも井戸がありますが,恐らくこの原理の井戸でしょう。 記載:2012年11月。

・2016年4月に再訪しました。 まずびっくりしたのが写真の大亀裂です。
 琉球石灰岩は角がとがっているため岩と岩の間に摩擦があるので,今すぐ崩れるおそれは無さそうですが,角が取れたらと思うとゾッとします。
 すぐに崩壊防止の処置をすべきです。

引用文献[1フィート運動の会 活動報告]

調査日:1992年10月18日 No.33
 ・様 子:奥行約5メートル,幅約10メートル。 自然洞窟を一部構築。 石積みされた井戸に湧水が満杯。
 ・形 態:自然壕構築
 ・使用者:未確認
 ・遺 品:なし
 ・土 質:琉球石灰岩,クチャ

関連情報

① 那覇市立教育研究所の公開資料(真和志地区 No.13)