誰が彫ったのか,レリーフの観音像 類型:神仏
  波乗観音[岩観音](なみのりかんのん・いわかんのん) 熊本県阿蘇市小里
【奇岩の写真】

ASO田園空間博物館のジオガイドによる波乗観音の説明。
巨岩の形状から,巨大な「転石」と思われます。

波乗観音の近景。
【いわれ,特徴,エピソード等】
  • 熊本県阿蘇市小里地区にある「田子山(たんごやま)」とよばれる標高654mの小高い山の中腹に,巨岩に彫られた観音様が祀られていて,地域住民はこれを「波乗観音」とよんでいます。
  • 観音様がサーフィンで波に乗っている姿に見えるためそのように呼んでいますが,『阿蘇町史』には「岩観音」と記載されています。
  • 人が到底届かないような高さに彫られており,見るものに神秘的な感覚を覚えさせます。
  • なお,岩には天明七年(1787年)丁未(ひのとひつじ)九月十八日と記されています。
【地形と地質の三次元イメージ】


5万分の1 阿蘇火山地質図(出典,下記)

【奇岩とその周辺の地形と地質】

  • 東西約18km南北約25kmにも及ぶ巨大な「阿蘇カルデラ」は,4回にわたる大規模な火砕流噴火によって形成されました。
  • 最も古い火砕流は約30万年前に噴出した「阿蘇第1火砕流(Aso-1)」で,最も新しい火砕流は約9万年前の「阿蘇第4火砕流(Aso-4)」です。
  • 火砕流はカルデラを囲む外輪山の外側に堆積しており,斜面の傾斜が緩やかなのが特徴です。
  • 一方,外輪山の内側は,陥没のために斜面の傾斜は急になっており,これらの火砕流が噴出する以前から活動していた「先阿蘇火山岩類(220万年前~45万年前:中期更新世:輝石安山岩や凝灰角礫岩)Ha層やPa層」が地表に現れています。
  • 「波乗観音」が彫られている巨石は,北西側の外輪山内側の急崖下部に位置しており,先阿蘇火山岩類の「輝石安山岩・溶岩(Pa層)」に分類されるようです。
  • ただし,写真に写っている巨岩の形状から,先阿蘇火山の活動時からこの場所にあったものでは無く,外輪山の高い場所から転げ落ちてきた「転石」と考えます。
【引用情報,お断りなど】
【引用情報】
【参考情報】
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【奇岩の位置座標】

座標データ: 131.0267694 : 32.9714819