亀岩（かめいわ），日本の奇岩百景＋

	浦島太郎の気分が味わえる	類型：その他（動物）
	亀岩（かめいわ）	静岡県西伊豆町

奇岩の写真
右が「亀岩」。前列中央は蛇島。右奥は通称「三四郎島」。
亀岩と三四郎島
亀岩の後ろは断崖絶壁

いわれ，特徴，エピソード等
堂ヶ島の代表的なジオサイトの1つで，亀の背の部分まで徒歩で行けるので観光客に人気のスポットとなっています。　甲羅の上に立つと，海に引き込まれそうな感覚になるほど急勾配です。　「象島（伝兵衛島）」，「中ノ島」と写真には写っていない「高島」と「沖ノ瀬島」は，角度によって3つにも4つにも見える所から，総称して「三四郎島」とも呼ばれています。　干潮時には，亀岩の北にある海岸から「象島」まで歩いて渡ることができます（地質用語でトンボロ現象）。
地形・地質の概要
堂ヶ島周辺の白っぽい岩は，伊豆半島が太平洋の遥か南の海底にあった頃の火山活動により噴出した，デイサイトや流紋岩質で構成されています。　　「亀岩」は，海底火山の噴出によって引き起こされた水底土石流の堆積層^＊です。　写真に写っている黒っぽい石は，火山弾などが火山灰の中に点々と散らばって今に至ったものです。　＊亀岩を構成する堆積層は，大は溶岩から小は火山灰まで含まれています
奇岩近傍の三次元地形イメージ
「西伊豆海岸」の海上には，数多くの小さな島や岩礁が浮かんでいます。　船が入れるほどの「海食洞」の「天窓洞」から沢田公園にかけては，小さな島が数珠つなぎとなっていて，この列の中に，奇岩「亀岩」と「蛇島」が存在します。　「三四郎島」のうち，西伊豆海岸に近い奇岩「象島」と「中ノ島」にかけては，干潮時にのみ姿を現す「砂州（砂礫洲）：トンボロ」が成長しています。
周辺のジオサイトや観光地
☆伊豆半島ジオパーク　この奇岩は，伊豆半島ジオパークの「西伊豆エリア」の「堂ヶ島・仁科港ジオサイト（堂ヶ島南）」を構成するジオポイントの一つです。　西伊豆エリアには，次のようなジオサイトがあります。 ★堂ヶ島・仁科港ジオサイト：堂ヶ島海岸の北と南エリアや浮島海岸，天窓洞など範囲が広いのが特長で，この奇岩「亀岩」も泳いで？います。　またこのジオサイトでは「象島」，「蛇島」と「亀甲岩」も奇岩に登録されています。　★岩地・石部・雲見ジオサイト：千貫門，室岩洞，烏帽子山や石部の岩棚など。　★土肥金山ジオサイト：土居金山と龕附（がんつき）天正金山。　★枯野公園付近ジオサイト：海底火山の噴火にともなう水底土石流など。　★燈明ヶ崎・田子ジオサイト：登録奇岩「イズら」も泳ぎ，「燈明ヶ崎遊歩道」から観察できる海底火山の断面などがお勧め。　★黄金崎ジオサイト：奇岩「馬ロック」が走り廻った？黄金崎。 ☆観光地　★堂ヶ島周遊観光船：「堂ヶ島マリン」を拠点にで運行されています。　奇岩「蛇島」，「象島」や「亀岩」や「天窓洞」を周遊するには，「洞くつめぐりコース」あるいは「ジオサイトクルーズ」がお勧めです。　★大田子海岸：西伊豆町は，この大田子海岸に沈む夕日で町おこしをしており，絶景ポイントには「夕陽展望所」も設置されています。海岸の正面には，男島・女島からなる田子島が浮かんでおり，一年のうち秋分・春分の日のお彼岸の期間だけ田子島の真ん中に夕陽が沈むという珍しい光景が見られます。　田子島の手前で泳いでいるのが奇岩「イズら」です。
交通概況
☆鉄道　伊豆箱根鉄道駿豆線の終点「修善寺」で下車。東海バス「松崎行き」に乗車。約1時間25分乗車した「堂ヶ島」で下車してください。　徒歩約3分で亀岩のビューポイントに到着します。 ☆自動車　東名自動車道「沼津IC」あるいは新東名高速道「長泉沼津IC」から伊豆縦貫自動車道（東駿河湾岸状道路），伊豆中央道，修善寺道路及び国道136号を走行し，西伊豆バイパスの船原峠（土居峠）を超えて伊豆市土肥へ。　下田方面へさらに進み，堂ヶ島公園まで進んでください。
記事，引用情報，お断り
【記事】　2019年9月：写真をリニューアルしました。【引用情報】　国土地理院＞　　地理院タイル（地形図，5m・10mDEM）　　国土地理院利用規約【お断り】　奇岩の地図は「奇岩近傍の三次元地形イメージ」に変更しました。　地形図については，地図検索のページをご覧ください。