形といい色といい,やさしい目もある 類型:その他(動物)
  馬ロック(うまろっく) 静岡県西伊豆町
【奇岩の写真】

富士山を背景とした馬ロック。 展望台で撮影しました。

目をつむりながら,何かを食べているように見えます。 なお,口と「首」にあたる穴は「海食洞」です。

展望台には,「日本の奇岩百景」の登録パネルが掲示されています。
【いわれ,特徴,エピソード等】
  • 奇岩「馬ロック」は,伊豆半島の西海岸にある黄金崎公園の先端にあります。
  • 展望台からは,この奇岩が駿河湾に向かって雄大にたたずんでいる「馬の顔」のように見えます。
  • 土地柄,観光客が多く「馬によく似ているねー」という声が多く聞かれ,地元でもだんだん浸透しはじめました。
  • 昭和初期にはこのような形ではなかったそうです。
  • 長年波風にさらされ,又,鼻の部分は大きな崖崩れがあり今の形になったとのことです。
  • 馬ロックにお願いして馬券を買ったら当たった,というエピソードも聞かれました。
【地形と地質の三次元イメージ】


20万分の1地質図幅『静岡・御前崎(第2版)』(出典,下記)

【奇岩とその周辺の地形と地質】

  • 黄金崎やこの奇岩は駿河湾に面し,夕日で黄金色に染まる美しい崖で知られています。
  • この崖の地層は,「海底火山」の噴出物(Sr層)であって,後に温泉水や地熱の作用によって変質・変色したものです。
  • 1988年(昭和63年)に,静岡県から『黄金崎のプロピライト』の名称で天然記念物に指定されました。
  • プロピライトとは,和名を「変朽(へんきゅう)安山岩」といい,安山岩や石英安山岩などが,火山岩の熱水変質作用を受けて緑色に変色(変質)した状態のものを指します。
  • しかし,黄金崎のプロピライトは,更なる温泉水や地熱の作用によって,緑色が黄褐色に再度変色しています。
  • 馬ロックのすぐ南側(地図の下側)には,高さが300m近くもある,巨大な三角形をした「海食崖」が存在します。
  • この崖を作った駿河湾の大きな波の侵食力が,馬ロックを削り出したのです。
【記事,引用情報,お断りなど】
【記事】
  • 現在,プロピライト(変朽安山岩)という岩石名は使用されなくなり,「変質安山岩」が一般的となりました。
【引用情報】
【参考情報】
【お断り】
  • 奇岩の位置については,地図検索のページをご覧ください。
  • 旧版において掲載していた「周辺のジオサイトや観光地」と「交通概況」については,情報が陳腐化してきたことから削除しました。 メジャーな検索サイトのご利用をお願いします。
【奇岩の位置座標】

座標データ: 138.7603984 : 34.8422849