ごつごつろうそく 類型:生活(道具)
  ろうそく岩(ろうそくいわ) 秋田県男鹿市
1.謂われ,特徴,エピソード等

 この岩石はかつて「観音岩」と呼ばれていました。
 50年以上前は,ろうそくの上部に頭の形をした岩石がありましたが,雨や風などの風化作用によって頭部が取れてしまい,形がろうそくに似ていることから「ろうそく岩」と呼ばれるようになりました。
 小さい礫を含んでいるため,表面はごつごつしています。。

 男鹿半島にはゴジラ岩やガメラ岩,カモメ岩など数多くの奇岩怪石が存在します。
 中でも特異な様相をしているのがこの岩石です。

 ツアーでは人気があり,「ろうそく岩」と名称を伝えると,「なるほど」と歓声が上がります。
 地元の方からも古くから同名称で呼ばれ,愛されています。。

2.地形・地質の概要

 館山崎の「グリーンタフ」は、新生代新第三紀中新世(約2100万年前頃)の火山噴出物(凝灰岩)です。

 「凝灰岩」は別名「タフ」とも言い、火山灰が凝結してできた岩です。
 この付近では、岩を形成する粒子の大きさから火山「礫凝灰岩]に分類されます。


ろうそく岩正面。 左は「グリーンタフ」の側面

「グリーンタフ」とろうそく岩
3.奇岩近傍の三次元地形イメージ

 「男鹿半島」南東端の「館山崎」には,「ろうそく岩」など3個?の奇岩が存在します。
 「グリータフ」と「椿の白岩」は,凝灰岩の海食崖そのものが奇岩となっており,ろうそく岩は,波の侵食により台地から切り離された「岩尖」です。。
4.周辺のジオサイトや観光地
男鹿半島・大潟ジオパーク
 この奇岩は,男鹿半島・大潟ジオパークの「潮瀬崎ジオサイト」を構成するジオポイントの一つです。
 このジオサイト(館山崎)では,隣りに立つ「グリーンタフ」と椿漁港近傍の「椿の白岩」も,「日本の奇岩百景+」に登録されています。
☆観光地
 赤神神社五社堂 : ナマハゲ伝説の残る重要文化財 ,なまはげ立像 : 高さ9.99m
 鵜ノ崎海岸 : 日本の渚百選,奇岩「小豆岩」など
 潮瀬崎 : 奇岩「ゴジラ岩」,「ゴジラの尻尾岩」,「ガメラ岩」,「双子岩」と「帆掛島
5.交通(公開時の情報)
  • 鉄 道:JR男鹿線の「男鹿駅」下車。男鹿市[マイタウンバス]の「男鹿南線」に乗車し,「椿漁協」で下車。乗車時間は約20分です。
       バス停からは徒歩約5分です。
  • 自動車: 男鹿総合観光案内所から,県道59号を門前方向へ約21kmで椿漁港に至ります。漁港内の館山公園周辺に駐車スペースがあります。
6.記事,引用情報,お断りなど
 

【記事】
 ・GUPI職員による「男鹿半島・大潟ジオパーク巡検記」はこちらにあります。

【引用情報】
 ・国土地理院 > 地理院タイル(地形図,5m・10mDEM)  国土地理院利用規約

【お断り】
 ・奇岩の地図は「奇岩近傍の三次元地形イメージ」に変更しました。地形図については,地図検索のページをご覧ください。

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