どうしてこんな形に 類型:自然
  よろい岩(よろいいわ) 島根県隠岐の島町
【奇岩の写真】

海苔田鼻先端の展望所からのよろい岩。

上の黒い放射状節理は玄武岩によるもので,
下の茶色の柱状節理は粗面岩によるものです。
【いわれ,特徴,エピソード等】
  • 隠岐世界ジオパークを代表する奇岩の一つで,国の天然自然記念物にも指定されています。
  • 柱状節理を持つ茶色の「粗面岩」の上に放射状節理を持つ黒い「玄武岩」が乗っており,あたかも鎌倉武士が身にまとっていた大鎧を思わせます。
  • 自然の妙を尽くした神秘的な景観です。
  • 隠岐諸島最大の島,島後の北東部にある岬,「海苔田鼻」にあります。
  • 付近にある「かぶと岩」とともに,源平合戦の頃に平家方の海苔田という姓の侍がここで追っ手に追いつめられ,海に身を投げ,その際に石に変じた戦装束であると伝わっています。
【地形と地質の三次元イメージ】


5万分の1地質図幅『西郷』(出典,下記)

【奇岩とその周辺の地形と地質】

  • よろい岩の下半分を構成する「粗面岩(lt層)」は,ナトリウムやカリウムなどのアルカリ元素を多く含む,約550万年前(前期鮮新世)の火山活動に伴い形成された貫入岩体です。
  • 貫入岩の上に載る「放射状節理」は,粗面岩中に何らかの作用で開いた空洞の中に進入した「玄武岩(崎山岬玄武岩:PyB層)」が固結したものです。 約250万年前(後期鮮新世)のことでした。
  • よろい岩,かぶと岩を構成する崎山岬玄武岩は,海苔田鼻の尾根伝いに分布しており,その下には約2000万年前(前期中新世)の“グリーンタフ”である「郡層(Kra層)」という堆積岩の上に不整合に重なっています。
  • この郡層は玄武岩よりも風化・侵食に弱いようで,よろい岩の展望所へ向かう道筋には,トップリングによって形成された岩場が2ヶ所あります。
  • これらの特徴ある景観と地質は,岬そのものが,かつて玄武岩溶岩の流れた谷地がその後の河川浸食に打ち勝って尾根になるという地形逆転によって形成されたことを伺わせます。
【記事,引用情報,お断りなど】
【記事】
  • 鎧岩の下半分を形づくる「粗面岩」と同時代の火山活動によって形成された「重栖層」と「葛尾層」は,現在の島後(島)の地表地質の過半を占めており,同層に見られるアルカリ流紋岩とともに,背弧海盆内で起きたアルカリ岩の火山活動という隠岐諸島を形成した特異な地質現象の証拠となっています。
【引用情報】
【参考情報】
  • 有用な情報を調査中です。
【お断り】
  • 奇岩の位置については,地図検索のページをご覧ください。
  • 旧版において掲載していた「周辺のジオサイトや観光地」と「交通概況」については,情報が陳腐化してきたことから削除しました。 メジャーな検索サイトのご利用をお願いします。
【奇岩の位置座標】

座標データ: 133.318778 : 36.3262185