手取川の急流による侵食でできた 類型:人間
  夫婦岩(めおといわ) 石川県白山市
奇岩の写真

メガネ岩の全景(撮影:めおと岩ビュースポット)

メガネ岩(別称,撮影:めおと岩ビュースポット)
1.いわれ,特徴,エピソード等

 日本有数の急流河川,手取川の浸食によって,残された奇岩です。
 周辺の国道沿いからは,見えなかったのですが,白山手取川ジオパークのビュースポットが整備され,近場から見ることができるようになりました。

 近くの温泉に,めおと岩温泉として名前が使われています。

 もともとは3つ並んでいたようですが,そのうちの一つが崩れたため,2つになったとも言われています。 実際に3つ目の名残と思われる岩も残っています。
 現在も侵食をうけるような場所にあるので,今後も夫婦であり続けるかはわかりません。

 夫婦岩の片方の岩には,真ん中に大きな穴があき,メガネ岩とも言われています。

2.地形・地質の概要

 新生代新第三紀,日本海拡大期の火山活動で形成された火砕岩を貫く岩脈と考えられています。

 差別浸食によって周辺から取り残されています。
 岩脈が並んで取り残されて,夫婦のようになっています。

 手取川の河床に立つように残されており,両岸の河岸段丘面の高さは10mほどあります。

奇岩近傍の三次元地形イメージ

 「夫婦岩(メガネ岩)」は,「大日川」との合流箇所から200m程下流の左岸の河床にあります。
 「岩脈」とのことですが,かなり小さな規模のようで,石川県発行の「1/5万 表層地質図(S63年)」に記載されていません。
周辺のジオサイトや観光地

白山手取川ジオパーク
 この奇岩は,白山手取川ジオパークの「川と峡谷のエリア,夫婦岩とメガネ岩」を構成するジオサイトです。
 同じゾエリア内には,登録奇岩の「明神壁(みょうじんへき)」,「手取峡谷」,「弘法の池」や「板尾不動滝」などのジオサイトがあります。

☆観光地
 手取峡谷:日本屈指の急流河川
 御仏供スギ:国指定天然記念物,日本の名木百選
 鳥越城跡附二曲城跡:
       一向一揆の歴史を伝える国指定史跡

交通概況

☆鉄道
 北陸鉄道鶴来駅下車。 加賀白山バス「白峰線」や「河原山線」などに乗車し,約15分の江津で下車後,徒歩約5分です。
 なお,「白峰線」は金沢駅が始発ですが,運航本数が少ないのでご注意ください。

☆自動車
 北陸自動車道「小松IC」を経由し,国道360号から国道157号に入り,鶴来町の通過後,白山市河内町江津の手取川の河原にあります。

引用情報,お断り

【引用情報】
 国土地理院 >
   地理院タイル(地形図,5m・10mDEM)
   国土地理院利用規約

【お断り】
 奇岩の地図は「奇岩近傍の三次元地形イメージ」に変更しました。
 地形図については,地図検索のページをご覧ください。