まさに太刀を掛けた形の 類型:伝説
  弁慶の刀掛岩(べんけいのかたなかけいわ) 北海道岩内町
1.謂われ、特徴、エピソード等
 北海道後志支庁管内の岩内町と蘭越町の境界に位置する雷電海岸は、日本海の荒波が作り出した荒々しい断崖絶壁や奇岩が連続する所ですが、その中でも「弁慶の刀掛岩」は第一級の奇岩と言えるでしょう。
 奇岩名の由来は源義経伝説にあります。 すなわち、源義経が奥州平泉の衣川の合戦に敗れた後、難を逃れてこの地へやって来ました。 途中の雷電岬で休息を取った際に、腰の刀が邪魔になった弁慶は、自慢の力で岬の岩をひねって太刀を掛け・・・・・、というものです。
 一説によると、釣りをした時に太刀を掛けた、とも伝わっています。
 1996年2月に発生した豊浜トンネル事故を契機に、それまで海岸を縫うように通っていた雷電海岸の国道229号も、長大トンネルが連続する別線ルートに生まれ変わってしまいました。 弁慶の刀掛岩を間近に望む絶景ポイントがなくなってしまったのは残念ですが、交通安全の見地からはやむを得ないことでしょう。
2.地形・地質の概要
 周辺の地質は、新第三紀の火山砕屑岩類からなり、火山角礫岩や凝灰角礫岩が数mの層厚で互層状に堆積しています。 層理面は、いずれの斜面も山側に傾斜した受け盤構造となっています。
 冬期には岩盤の亀裂に溜まっている水が凍結して膨張し、結果的に亀裂を大きくする作用があることから、融雪期以後は落石が多く発生する傾向があります。
 上記、豊浜トンネルの地質も、ここ雷電海岸とほぼ同じです。
3.周辺のジオサイトや観光地
☆奇岩周辺のジオサイト (いずれも、地理院地図に記載があります)
 ・弁慶の薪積岩: 薪を切って積み重ねた様な岩が一直線に続く岩です。 この岩も、弁慶が暖を取る為に積んだ薪がそのまま化石になった、と言い伝えられています。
 ・不落の洞窟: 刀掛岩のすぐ南に存在し、アイヌの酋長チパの財宝が眠っているという伝説が残っていますが、陸路からの道はありません。
 ・傘 岩: 昔、海岸を通る人々が雨宿りしたことから傘岩と呼ばれるようになったという奇岩で、国道229号沿いにあるので、容易に見ることができます。
☆観光地
 積丹半島: 北海道西部にある半島で、その名の由来は、アイヌ語のシャクコタン(夏の村)です。 日本海に向かって突き出ており、半島内には「神威岬」、「積丹岬」と「黄金岬」という3つの岬が存在します。
4.交通
☆公共交通
 バス: ニセコバス雷電線(岩内ターミナル~寿都ターミナル)の「岩内ターミナル」で乗車し、「雷電温泉郷」下車。 乗車時間約20分ですが、1日に6本しかありません。 バス停から絶景ポイントまではすぐです。
☆自動車
 札樽自動車道「小樽IC」から国道5号で、共和町の国富交差点へ。 国道276号を通って岩内町中心部で国道229号へ入り、ここから約9kmの「カスペトンネル」出口まで。 海側に旧道分岐を利用した駐車場があります。

刀掛岩近景
岩内町 敷島内、国道229号(カスペトンネル~弁慶トンネル間)

刀掛岩遠景
寿都町 磯谷町 国道229号
5. 奇岩の地図
地図と写真の操作方法はこちら  奇岩の位置についてはこちら
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