豊漁と海の安全を祈願 | 類型:神仏 | |
夫婦岩(めおといわ) | 山口県下関市 |
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奇岩の写真 |
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正月2日に行われる注連縄張り神事 |
注連縄を結ぶ男衆 |
いわれ,特徴,エピソード等 |
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下関豊北町二見の日本海に位置する「夫婦岩」は,毎年,正月の1月2日の朝,注連縄を褌の男衆が張替えています。 伝説によると,二見浦の背後,馬路山に棲む龍が台風で大時化となる日,夫婦岩の間を通り,本郷沖,壁島の龍権社に御詣りされるといいます。 この龍伝説のある夫婦岩の注連縄張りの起こりは,今より約150年前の嘉永年間(1848~1854)にさかのぼります。 当時,二見浦は沿岸漁業が盛んであり,地元の漁民が豊漁と海の安全を祈願するために両親健在の若者らを選び,1月11日の手斧始めの日,注連縄を渡す神事を始めたとされています。 |
地形・地質の概要 |
夫婦岩が位置する海岸一帯は,菊川断層(活断層)の延長上にあたる,北西―南東方向の直線的な海岸であり,高さ50~100mの急斜面が海岸線まで迫っています。 夫婦岩自体は,中生代前期白亜紀(約1.3億年前頃)の「関門層群」に属する砂岩,泥岩や頁岩を主体とする岩石です。 海岸の岩盤が波浪によって侵食される過程で,抵抗性の高い砂岩などの亀裂の少ない部分が残り,塔状の奇岩を形成したと推定されます。 |
奇岩近傍の三次元地形イメージ |
「夫婦岩」の周囲の海岸には,砂州か干潟のような記号が記載されていますが,空中写真や徳山大学の資料などから「波食棚」と思われます。 従って,夫婦岩は比較的波食に対する抵抗力が大きかったので,立像のように残りましたが,他の岩石は波の侵食に耐えられなかったのでしょう。 |
周辺のジオサイトや観光地 |
☆観光地 ☆参考資料 |
交通概況 |
☆鉄道 ☆自動車 |
引用情報,お断り |
【引用情報】 【お断り】 |
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