どうしてこんな形に 類型:自然
  よろい岩(よろいいわ) 島根県隠岐の島町
1.謂われ、特徴、エピソード等
 隠岐世界ジオパークを代表する奇岩の一つで、国の天然自然記念物にも指定されています。 柱状節理を持つ茶色の粗面岩の上に放射状節理を持つ黒い玄武岩が乗っており、あたかも鎌倉武士が身にまとっていた大鎧を思わせます。自然の妙を尽くした神秘的な景観です。
 隠岐諸島最大の島、島後の北東部にある岬、海苔田鼻にあります。 付近にある「かぶと岩」とともに、源平合戦の頃に平家方の海苔田という姓の侍がここで追っ手に追いつめられ、海に身を投げ、その際に石に変じた戦装束であると伝わっています。
2.地形・地質の概要
 よろい岩の下半分を構成する粗面岩は、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ元素を多く含む、約550万年前(前期鮮新世)の火山活動に伴い形成された貫入岩体です。 この粗面岩と同時代の火山活動によって形成された重栖層ならびに葛尾層は現在の島後(島)の地表地質の過半を占めており、同層に見られるアルカリ流紋岩とともに、背弧海盆内で起きたアルカリ岩の火山活動という隠岐諸島を形成した特異な地質現象の証拠となっています。
 この上に乗る放射状節理は、粗面岩中に何らかの作用で形成された穴の内部で約250万年前(後期鮮新世)の玄武岩(下元屋玄武岩)が固結したものです。
 よろい岩、かぶと岩を構成する下元屋玄武岩は海苔田鼻の尾根伝いに分布しており、その下には約2000万年前(前期中新世)の“グリーンタフ”である郡層の堆積岩の上に不整合に重なっています。 この郡層は玄武岩よりも風化侵食に弱いようで、よろい岩の展望所へ向かう道筋には、トップリングによって形成された岩場が2ヶ所あります。 これらの特徴ある景観と地質は岬そのものが、かつて玄武岩溶岩の流れた谷地がその後の河川浸食に打ち勝って尾根になるという地形逆転によって形成されたことを伺わせます。
3.周辺のジオサイトや観光地
隠岐ユネスコ世界ジオパーク
 この奇岩は、隠岐世界ジオパークの「島後エリア」を構成する「元屋の六方石と三水崖ジオサイト」の一つです。
 同じエリアのジオサイトには「代の火道」、「銚子ダムの隠岐片麻岩」、「白島海岸」、「トカゲ岩」、「かぶと岩」、「卯敷玄武岩」や「黒島のゼノリス」などがあります。
☆観光地
 乳房杉、オキサンショウウオ、隠岐杉、都万の生痕化石、などがあります。
4.交通
☆公共交通
 西郷港よりタクシーで約30分、中村漁港近くの遊歩道入り口から、徒歩で片道1時間程度かかります。
 中村港より出航する定期遊覧船(白島遊覧船)は、帰路で立ち寄って紹介してくれます。

よろい岩近景

海苔田鼻先端の展望所からのよろい岩
5. 奇岩の地図
地図と写真の操作方法はこちら  奇岩の位置についてはこちら
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