間宮林蔵が立身出世を祈願 類型:神仏
  立身石(りっしんいし) 茨城県つくば市
1.謂われ,特徴,エピソード等

 元来「鎮座石」といわれていました。
 13才の間宮林蔵が,この場所で立身出世を祈願し,樺太が島であることを発見証明する偉業を成し遂げた,という謂われから「立身石」と名前が変わりました。

 高さは20mほどあります。

2.地形・地質の概要

 ケーブルカー山頂駅から男体山の周囲を巡る自然探究路の途中にある「斑れい岩」の大岩塊で,小さな独立峰のような形状を呈しています。

 節理沿いに風化と浸食を受けたため,岩塊を積み重ねた集合体のようにも見えなすが,全体としては一つの岩塊を構成しています。


立身石の近景
3.奇岩近傍の三次元地形イメージ

「筑波山」は,西側の「男体山」と東側の「女体山」から構成される「双耳峰」です。
山頂部は,いずれも中生代後期白亜紀(約7.5千万年前頃)に,地中深くでマグマがゆっくりと冷えて固化した「斑れい岩」で構成されています。
その後隆起して地上に顕れましたが,斑れい岩の上にあった大地の全ては,侵食により無くなってしまいました。
4.周辺のジオサイトや観光地

筑波山地域ジオパーク
  この奇岩は,2016年度に登録された筑波山地域ジオパークを構成するジオポイントの一つです。
本ジオパーク内には,他に「大仏岩」,「屏風岩」,「北斗岩」,「裏面大黒」,「出船入船」,「高天原」,「弁慶七戻り」,「母の胎内くぐり」,「ガマ石」,「セキレイ石」,「御海」と「吾国愛宕奇岩」の奇岩があります。

☆筑波山
  筑波山は水郷筑波国定公園に指定され(1959年),その山頂部は男体山,女体山の二峰に分かれます。
  これらの山頂部からは,関東平野や霞ヶ浦などが広く眺望できます。
  また山麓の筑波山神社は,二峰から構成される筑波山の山体そのものを御神体とする,起源の古い神社です。山麓には梅林などが知られています。

☆観光コース例
(一社)筑波観光コンベンション協会「自然研究路」を参照してください。

5.交通(公開時の情報)
  • 鉄 道 : つくばエクスプレスの「つくば駅(つくばセンター)」下車。筑波山シャトルバスで「筑波山神社」行きに乗車。
      下車後,ケーブルカーの「宮脇駅」まで徒歩で10分。ケーブルカーは8分ほどで「筑波山頂駅」に到着します。
      男体山を巡る自然探究路は一周約60分のコースとなっており,立身石はその途中,御海はやや下方に位置します。
      なお,登山コース(御幸ヶ原コース)は,登りに約90分を要します。
  • バ ス :  「羽田空港」,「成田空港」や東京駅」から高速バスを利用して「つくば駅」で下車,以後は鉄道に同じです。
      注 「つくば駅」からは,筑波山シャトルバスで「つつじヶ丘」を経由し,ロープウエイで「女体山頂駅」まで乗車するルートもあります。 
  • 自動車 : 常磐自動車道「土浦北IC」より,筑波山神社駐車場まで約40分です。。
6.引用情報,お断りなど
 

【引用情報】
 ・国土地理院 > 地理院タイル(地形図,5m・10mDEM)  国土地理院利用規約

【お断り】
 ・奇岩の地図は「奇岩近傍の三次元地形イメージ」に変更しました。地形図については,地図検索のページをご覧ください。

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