カナダ,オンタリオ州・アメリカ,ニューヨーク州:ナイアガラの滝
地質などの特徴

・Lockport層,Rochester層,シルル紀中期,カナダ滝,アメリカ滝

船上・地上写真:ナイアガラの滝
投稿者による写真の説明や記事など

【投稿者:矢島 道子氏】  2006年

 世界三大瀑布のひとつナイアガラの滝は,五大湖地域にあります。
 エリー湖からオンタリオ湖に流れるナイアガラ川の途中,アメリカとカナダの国境に位置します。
 アメリカ滝は高さ21-34mですが,カナダ滝はずっと大きく,高さも54mあり,馬蹄形に掘り込んでいます。
 滝の壁の上部1/3はシルル紀中期のLockport層,下部2/3はシルル紀前期のRochester層です。
 Lockport層は固い石灰岩と泥灰岩で,下の柔らかいRochester層を保護するキャップの役割をしています。。

 Rochester層はシェール(頁岩)と石灰岩薄層で,化石を含み,風化しやすいので,崖の中にまで掘り込まれ,オーバーハングしています。
 崖のさらに下,水中になっている部分は,オルドヴィス紀後期のQueenston層で,シェール,砂岩,石灰岩より構成されます。
 約4億年前の五大湖地域はサンゴ礁におおわれた暖かい海だったのです。

 ナイアガラの滝は後氷期,4500年くらい前から,現在の位置より10km以上も下流に存在したといわれています。
 滝は崖を侵食し,どんどん上流に移動して来ました。 現在でも侵食は続いています。

 なお,ナイアガラの滝はアメリカ自然遺産に指定され,国立公園事務所が管理しています。

事務局による追加写真など

カナダ国内からの「アメリカ滝」です。 斜面が白いのは残雪か,夜のうちに凍った水しぶきか,聞くのを忘れました。

日本で「カナダ滝」と呼ばれている,馬蹄形の「Hoseshoe 滝」です。 滝のすく傍まで行けたのには,大興奮でした。

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