愛媛県:西予市の観音水(名水百選)
地質の特徴

鍾乳洞,湧水

投稿者による写真とその説明 : 観音水

(左)鍾乳洞から湧き出る観音水。              (右)下川(しとうがわ)観音水。

【投稿者:大島 洋志氏】  2006年9月27日

  • 環境省が定める名水百選の一つ「観音水」は,愛媛県伊予大津市を流れる肱川の最上流部,標高600~700mの法華津(ほけづ)山脈の北斜面,標高315mの中腹部から湧出している。
    場所は愛媛県西予市宇和町明間3515-1。
  • 四国の西部,宇和島北部を東西方向に伸びるこの山なみの南斜面部には仏像構造線が走っているが,これより北側に分布するいわゆる秩父帯の石灰岩(法華津カルスト)の沢に発達した奥行き15mほどの洞窟から,この名水は流れ出ている(左写真参照)。
  • 観音水は日量8,000m3,水質は弱アルカリ(pH8.0)と公称されているが,降雨と密接に関係しており,概ね4,000~14,000(毎分3~10)m3 の幅の中で変動している。
  • この名水は夏の時期にはそうめん流しの店も出るなど,地元にとっては貴重な観光資源の目玉となっており,これを目当てに水汲みに来る観光客も多いようだ。
    この豊富な水は,観光資源としてだけではなく,むしろ,生活用,農業用,養魚用(あまごの養殖)などとして用いられるなど,地元にとっての貴重な水源となっている。
  • このほか,観音水の西側には,第二観音水,下川(しとうがわ)観音水(右写真参照)と呼ばれる湧水群が分布しており,観音水と同様,生活用水あるいは農業用水として地元の方々に有効に利用されている。
地形の三次元イメージ:西予市,肱川右岸域[事務局作成]
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

本図の範囲において,「仏像構造線」は「法華津山地」の稜線よりやや南に下がったあたりに存在します。
仏像構造線の北側は「秩父帯(秩父帯南帯:三宝帯)」であって,古生代の「石灰岩(付加体)」や中生代の「混在岩(付加体)」が分布しています。
「観音水」は,秩父帯の石灰岩に開いた鍾乳洞からの湧水,とされていますが,地表面の地質は混在岩となっています。
混在岩の地層はごく薄いのでしょうね。 なお,構造線の南側は,「四万十帯」となっています。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質案内」を基にして,事務局が「三次元地形図」,「三次元地質図」や若干の記事などを追加したものです。