岐阜県:飛水峡と上麻生礫岩
 (日本の地質百選:飛水峡)
地質の特徴

ジュラ紀,礫岩,貫入岩

投稿者による露頭写真とその説明 : 上麻生礫岩

【投稿者:小嶋 智氏】

  • 岐阜県加茂郡七宗町の飛騨川沿いには,「上麻生礫岩」と呼ばれるジュラ紀礫岩の露頭が見られる。
    礫岩層は4層あって,「タービダイト」に挟まれた層間礫岩である。
  • 上麻生礫岩に含まれる片麻岩礫からは,約20億年前という日本で最も古い放射年代値が報告されている。
    この片麻岩は,角閃岩相からグラニュライト相の変成作用により形成されたと推定されている。
  • 片麻岩以外には,砂岩・頁岩・チャート・石灰岩・マール・石英斑岩・ひん岩・花崗岩・オーソコーツァイトなどの礫が含まれている。
    対岸の国道41号線沿いには上麻生礫岩などが展示された「日本最古の石博物館」がある。
地形と地質の三次元イメージ : 飛騨川,飛水峡
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/5万 地質図幅『金山』(出典,下記)」を表示します。

「飛水峡」は,「木曽川水系飛騨川」の中流部にある渓谷で,白川町から七宗町まで約12kmの長さがあります。
飛水峡で著名なのは約20億年前の礫が混入していたという「上麻生礫岩層」と,「チャート」などに開いた無数の「甌穴群」です。
それにしても,「上麻生礫岩」の分布する範囲は,「砂岩」や「チャート」の分布域と比較すると,随分狭いことに驚かされます。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • なお,島根県津和野町内で発見された「花崗片麻岩」の放射年代測定値が25億年と判明したため,上麻生礫岩は日本最古では無くなりました。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質百選:飛水峡」と「日本の地質百選:飛水峡]を統合し,更に事務局が「三次元地形図」,「三次元地質図」や若干の記事などを追加したものです。