静岡県:マスムーブメント地形(赤崩・ボッチ薙)
地質の特徴

大規模崩壊,深層崩壊,マスムーブメント

投稿者による現場写真とその説明 : 赤崩・ボッチ薙

【投稿者:大島 洋志氏】  2006年10月16日

マスムーブメント地形(大井川上流部赤崩・ボッチ薙)

  • 赤石岳や聖岳など南アルプス登山で大井川の畑薙ダム上流部に足を踏み入れ,畑薙大吊り橋を過ぎ,畑薙橋を渡って右手に目に付くのが,この巨大な崩壊地形群である。
  • 写真①は,赤崩と呼ばれる崩壊地形で,崩壊の頭と川底との比高差700~800mに及び,大井川との合流部に巨大な沖積錐をなしている。
    この崩壊地形は,大井川本流の左岸側,富士川水系の支流早川・雨畑川水系と,大井川水系の分水嶺である南アルプス東尾根の一つ青薙山(2,406m)の西斜面にあるが,このような崩壊地形はここ以外にも多数あり,崩壊箇所から供給される土石によって,発電目的のダムは砂防ダムのような景観をなすに至っている。
  • 写真②は,ヘリ機窓から撮影したもので,赤崩(手前)・ボッチ薙(奥)の崩壊のほぼ全容を示したものであるが,未崩壊斜面に,斜面等高線方向に平行する数条の襞が見られることなどから,いわゆるマスムーブメントによるものであることを理解できる写真でもある。
  • 写真③は,赤石ダムから南へ下っていく際に稜線の上部付近に見える異様な断裂であるが,これはボッチ薙の北側に連なるマスムーブメント地形の一つと思われる。
  • なお,マスムーブメントに関しては,鈴木 隆介著の『地形図読図入門 第3巻 段丘・丘陵・山地 第15章 集団移動地形』に,当地の写真と共に紹介があるので,参照されたい。
地形と地質の三次元イメージ : 赤崩とポッチ薙[事務局作成]
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

産総研・地質調査総合センター発行の「1/20万シームレス地質図」によると,
「赤崩」と「ボッチ薙」を含む「青崩山」の南稜は,後期白亜紀の付加体で,地質は「泥岩砂岩互層」となっています。
「川村(発表年次未公表)」によると,この南稜の地層は『「南(図左)傾斜を呈しているため,崩壊斜面は「受け盤」となっている』,と述べており,
更に,『崩壊の形式は「岩盤クリープ」によるもの』とも指摘しています。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質案内」を基にして,事務局が「三次元地形図」,「三次元地質図」や若干の記事などを追加したものです。