山梨県:糸魚川-静岡構造線〔早川〕
  (日本の地質百選:早川の糸静線)
地質の特徴

糸魚川・静岡構造線,逆断層

投稿者による露頭写真とその説明 : 早川

上盤側 : 四万十帯に属する古第三紀,瀬戸川層群の「黒色粘板岩」です
下盤側 : 南部フォッサマグナに属する新第三紀中新世,巨摩層群櫛形山亜層群の「凝灰質砂岩」です。
注 2011年9月の台風による豪雨で,断層露頭の上部が崩落しました。 よって上記写真と現況は,大きく異なっているようです。

【投稿者:大島 洋志氏】

  • この露頭は,国土地理院の地図(2.5万分の1)に国指定の天然記念物マークとともに新倉の糸魚川-静岡構造線と記載された地点のものである。
    早川に沿って北上する国道の新倉集落の先にある小之島トンネルを抜け,明川トンネルに入る手前を左に分岐する小径に入って暫く行って,内河内川の橋梁を渡る際に右側に見える露頭がそれである。
  • 橋の上流側たもと,露頭の手前には文部科学省,山梨県教育委員会,早川町教育委員会が連名で設置した金属の説明板が御影石の中に埋め込まれている。
  • それには以下の説明が記されている。
    『糸魚川-静岡構造線は,新潟県糸魚川市から長野県諏訪市,山梨県早川町を経て静岡に達する。
     日本列島を横断し,東北日本と西南日本を分ける延長250kmにも及ぶ大断層である。 ナウマン(H.E.Nauman 1854-1927)によりフォッサマグナ(Fossa Magna=大きな溝)と名付けられた地域の西側の境界を画する断層である。 山梨県早川町新倉の内河内川左岸には,糸魚川-静岡構造線の逆断層が見事に露出している。
      断層の西側(説明者注:写真の断層左側)は,先新第三系瀬戸川層群の黒色粘板岩,東側は新第三系中新世の凝灰岩からなり,西側の古い地層が東側の新しい地層の上にのし上がっているのが明瞭である。
      わが国でも第一級の断層である糸魚川-静岡構造線が,典型的に見える場所として貴重である。
         所在地 南巨摩郡早川町大字新倉字明川2913番内0
         指 定 平成13年8月13日』
地形と地質の三次元イメージ : 早川と内河内川の出合
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「5万分の1地質図幅『身延』(出典,下記)」を表示します。

「糸魚川-静岡構造線」の,模式的「逆断層露頭」と言えます。
5万分の1地質図幅「身延」によると,断層西側(上盤側)の地層は「瀬戸川層群の黒色粘板岩(Sm)」で,
断層東側(下盤側)の地層は「巨摩層群の新倉(Akba)層」です。 何れも,付加体です。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 「糸魚川-静岡構造線」は長大なため,場所によって断層成分は以下のように異なっています。
     ① 北部 : 東側隆起の逆断層成分 : 神城断層,松本盆地断層など
     ② 中部 : 左横ずれ成分 : 牛伏寺断層,岡谷断層群,諏訪断層群,釜無山断層群など
     ③ 南部 : 西側隆起の逆断層成分 : 白州断層,下円井断層,市之瀬断層群など

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質百選:糸魚川-静岡構造線〔早川〕」と「日本の地質案内:早川の糸静線」を統合したものです