静岡県:富士山大沢崩れ
地形と地質の特徴

谷頭侵食,大規模崩壊地形

投稿者による写真とその説明 : 大沢崩れ

大沢崩れ右岸の標高2,500mから,山頂にある富士山測候所を遠望した。

【投稿者:中筋 章人氏】

  • 富士山大沢崩れは,富士山の西斜面に位置する長さ2,100m,最大幅500m,最大深さ150mの巨大な崩壊地である。
  • 大沢崩れは,約1000年前から急速に崩壊が拡大したものであり,中央にお餅を乗せたように見える赤褐色の堆積物が,唯一浸食され残った2200年前の湯船第2スコリア層である。
  • 大沢崩れでは,毎年およそ10万m3の岩屑が谷底に崩れ続けており,両岸は年平均1m拡大し続けている。
地形と地質の三次元イメージ:大沢崩れ[事務局作成]
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/5万 富士火山地質図(出典,下記)」を表示します。

「大沢崩れ」によって下流に流される大量の土砂は,時には「土石流」となって「潤井川」に押し寄せます。
このため,河床勾配が緩くなった場所に極めて大規模な「砂防ダム」が建設されました。 ➡ 続きはこちらです
地形の三次元イメージ:大沢崩れ

「大沢崩れ」の谷頭侵食は激しく,今後数百年の後にはお鉢を崩してしまうかもしれません。
【現場写真】 大沢崩れ

朝霧高原からの大沢崩れ。 剣ヶ峰のレーダードームが,まだ健在な頃の日暮れでした。
地形の三次元イメージ : 大沢扇状地[事務局作成]
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。独自に作成した「標高段彩図」を表示します。

「大沢崩れ」から供給された大量の土砂が堆積した「活扇状地=沖積錐」です。 「活」の意味は「活火山」と同じです。
扇状地の先端は,「白糸の滝」から「狩宿の下馬桜」にかけての「芝川」の手前あたりです。
地形の三次元イメージ:大沢扇状地

「砂防堰堤」の設置目的は土石流の抑止です。
本図に示されているような規模と数量から,「大沢崩れ」のあばれ具合が推測できます。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:日本の地形レッドデータブック 第1集 新装版 -危機にある地形-,p.117,古今書院刊,2000年12月8日
  • 国土地理院 > 火山土地条件図「富士山」について
  • 静岡大学防災総合センター >4.大沢崩れ
  • 『応用地質』,第48巻,第2号,2007年。 事務局注 インターネット公開されている同号の論文の中に,該当するものがありません。

【お断り】