栃木県:三河沢ダムの基礎掘削により現れた巨大露頭
地質の特徴

断層,付加体,秩父古生層,ダム基礎,掘削

投稿者による露頭写真とその説明:三河沢ダムの基礎掘削面

写真はダム上空に架設したケーブルクレーンからの撮影。 岩盤面に見える白い格子の大きさは5m。

【投稿者:中尾 誠司氏】

  • 三河沢ダム基礎掘削面には中生層足尾帯(いわゆる秩父古生層)に属する砂岩,頁岩とこれらに貫入したひん岩が露出する。
  • 写真中央部の左上から右下に連なる緑灰色の岩体はひん岩で,ほぼ鉛直に貫入している。
  • ひん岩は左右に伸びる層理に平行する断層により右横ズレ変位を受けている。
  • 砂岩はレンズ状~ブロック状を呈し,走向方向の岩相変化が著しく,オリストストロームからなる。
地形と地質の三次元イメージ:三河沢ダム付近[事務局作成]
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「三河沢ダム」建設場所より北東部の地質は,いわゆる「秩父古生層」と呼ばれている,中生代ジュラ紀の付加体です。
付加体の中で最も広い面積を占めている地層が,ジュラ紀に大洋底で堆積した「混在岩」です。
その中に古生代に堆積した「チャート」や「石灰岩」がシート状に挟まっています。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

  • 栃木県 > 三河沢ダム
  • 応用地質,第43巻,第2号,2002年。 事務局注 インターネット公開されている同号の論文の中に,該当するものがありません。

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質案内」を基にして,事務局が「三次元地形図」,「三次元地質図」や若干の記事などを追加したものです。