鳥取県:鳥取砂丘
  (日本の地質案内:鳥取砂丘)
地形の特徴

海岸砂丘,海岸侵食,養浜,鉄穴流し,たたら製鉄,砂鉄

地形と地質の三次元イメージ : 鳥取砂丘
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「鳥取空港」付近から「塩見川」まで広がる「鳥取砂丘」は,日本で最大の「海岸砂丘」と言われています。
鳥取砂丘は,「洪積砂丘」と「完新砂丘」から成り立っているので,10万年以上前には,既に砂丘となっていた,ということになります。
その多くは,「千代川」が運んできた大量の砂(マサ土)です。 上流で行われた「たたら製鉄」に伴う「鉄穴流し」で流されてきた砂も含まれていました。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ : 鳥取砂丘

砂丘の大半が「ラッキョウ」用の農地として,また小高いところは防砂林として,千台川の左岸は空港として利用されています。
観光用の鳥取砂丘は,「多鯰ヶ池」~日本海の間に広がる区画だけのようです。
【現場写真】 馬の背砂丘と生まれてすぐ消える小川

吹き寄せられた砂丘が圧倒的に有名なのですが,足元を見ると「小さな川の発生と消滅」を感じることができます。

反対側からの近景と遠景です。 向こう側で地表に出た地下水は,わずか100mほどで再び砂の下に潜り込んでいきました。
空中写真でも確認できるので,ほぼ恒久的な河川だと思いますが,いかが?
【現場写真】 風紋と砂崩

(左)僅かな突起の風下側には,風の作用による紋様が残されていました。
(右)乾いた砂山のリッジが崩れたのでしよう。 この写真を撮った時も,サラサラと崩れ続けていました。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 松原(2010)によると,「千代川」河口の付け替え工事により,「鳥取砂丘」などでは「海岸侵食」が顕著になる一方,鳥取港では「堆砂問題」が発生した,とのことです(空中写真によると,千代川河口に砂州ができているのがわかります)。
  • 鳥取港の海中構造物(離岸堤など)の建設により,沿岸流が大きく変化した結果です。
  • 何とかしなければ,鳥取砂丘は,早晩観光資源としての役目を終えるでしょう。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】

  • 本ページは,旧GUPIのウェブサイト「地質情報ポータルサイト」で公開されていた「日本の地質百選:鳥取砂丘」を統合したものです。
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