静岡県:太田川中流域に存在する2箇所の風隙地形
地形の特徴

風隙,河川争奪,河道変遷,還流丘陵

地形と地質の三次元イメージ : 太田川(吉川)流域の風隙と還流丘陵
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磐田市で太平洋にそそぐ「太田川」の中流域に,何とも不思議な地形が2か所存在します。
2か所とも見かけは「風隙」で,原因は太田川本流(別名,吉川)と,右岸に合流する支流との「河川争奪」と思われます。
概観的な検討の段階では,「風隙1」と「風隙2」が成立する以前の川の流れる方向が逆ではないか,と言う点が不思議に思えるのです。
標高データによる風隙の縦断図

国土地理院から公開されている「5mDEM」を利用して,各「風隙」の断面図を作成してみました。

【記事】

  • 風隙1は,「B点」で太田川になりますが,その手前に比高(標高差)48mの崖?が存在します。
    この高さは太田川の「下刻侵食」の結果とするならば,風隙となる前の川の流れは,「A点」➡「B点」ではないか,と想像します。
  • 風隙2も,「D点」で太田川になりますが,明瞭な段差(崖など)が存在しません。 水平距離600m~「D点」の傾斜は,現在の河川による侵食と考えます。
    従って,風隙2が生じる前の川の流れは「D点」➡「C点」,すなわち「古太田川」そのものではないか,と想像します。
地形の三次元イメージ : 風隙と推定旧流路
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。事務局が推定した「推定旧流路図」を表示します。

各「風隙断面図」を基にして想像した,風隙化する前の川の流れです。
「風隙1」は「古未詳川」の流れ,「風隙2」は「古太田川」そのものと想像しました。
地形の三次元イメージ : 還流丘陵
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「現太田川」流域の「栗ノ島地区」には,3箇所の「穿入蛇行跡」が存在し,そのうちの1箇所には中央丘陵らしきものが存在します。
現河床の標高を勘案して,還流時(蛇行時)の流路を想像してみました。
この想像で難点なのは,出口からの流路がよくわからないことです。 要検討事項です。
【記事,引用情報と参考資料】

【記事】

  • 各「風隙」の旧流路と流れの方向は,いずれも地形図と標高データだけからの想像(推論)に過ぎません。
    従って,現段階では「問題を提起した,という程度である」とお考え下さい。
  • 確定させるためには「現地調査」が必要です。 方法の一つは,風隙と各上流の土壌のサンプルを採取し,全てを比較検討して,風隙の上流はどの川であったか,を決めるものです。 ただし,上流が同じ地質の場合,この方法は使えないかもしれません。

【引用情報】

【参考情報】

  • 有用な情報を調査しています。

【お断り】