北海道:雄冬岬付近の巨大地すべり地形
地形の特徴

地すべり地形,岩盤すべり地形,滑落崖,移動体,後方崖(こうほうがい)

地形と地質の三次元イメージ(産総研・1/20万 シームレス地質図)
三次元地形図上でマウスクリックすると「5万分の1 地質図幅『雄冬』(出典,下記)」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。

5万分の1 地質図幅『雄冬』 の主な凡例は,ここをクリックしてください。 別ウィンドウで表示します。
  • 北海道の沿岸には,山塊が海に迫っているために,陸地から容易にたどり着けない場所が,随所に存在します。 この「雄冬岬」もその一つです。
  • 辿り着けない理由が,比高の高い「海食崖」の存在と,随所に存在する「地すべり(深層崩壊)の痕跡」でしょう。
  • 現在,「雄冬集落」の後ろには,巨大な地すべりの痕跡(地すべり地形)が2箇所存在しています。
地形の三次元イメージ : 雄冬漁港背後の巨大地すべり地形
三次元地形図上でマウスクリックすると,防災科学技術研究所の「地すべり地形分布図出典,下記)」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。
  • 「赤岩岬」の後ろにある「地すべり地形」は,かなり侵食や風化が進んでいるので,規模は大きいのですが,古い時代に発生したものです。
    現に,5万分の1 地質図幅『雄冬』によると,この範囲は「地すべり堆積物」とは記載されていません
  • 一方,「雄冬集落」の後ろにある地すべり地形は,若干規模が小さいのですが,「滑落崖」のシャープさから,かなり新しいことがわかります。
  • また,移動体の部分に微妙な凹凸があります。 凹凸の境界には多くの「後方崖」マークが記載されており,移動体が折り重なっているようにも見えます。
空中写真の三次元イメージ : 雄冬漁港背後の巨大地すべり地形

  • 雄冬漁港のすぐ後ろの「地すべり地形」は,急峻な「滑落崖」が特徴で,日影のために地表が撮影されていません。
  • 一方,「ケマフレ川」が流れている地すべり地形の方は,現状安定しているようにも思えます(絶対とは言い切れませんが)。
    山崎(2018)でも,地すべり地形とは言及されていませんし。
地形の三次元イメージ : 旧雄冬トンネル崩落事故現場付近
  • 「旧雄冬トンネル」は,昭和56年に開通しましたが,その僅か40日後に「岩盤すべり」による崩落事故が発生し不通となった,という歴史があります。
  • 資料や証拠はありませんが,トンネル掘削による影響が地すべりを誘起したのでは,との思いがあります。
  • なお,「旧雄冬トンネル」は,南側に新たに掘削された複数のトンネルと連結され,現在では「浜益トンネル」の最北部となりました。
【記事・引用情報・参考情報】

【記事】

  • 本ページに掲載した2か所の地すべり地形ですが,発生した時期は特定されていないようです。
  • ただ,地すべり移動体が堆積したところを「オフユ川」と「ケマフレ川」が流れており,相当程度の「下刻侵食」が行われていることから,現在,移動体は安定しているのではないか,と想像します。

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】