北海道~沖縄県:大津浪で水没する可能性のある空港群
地形の特徴と推定条件

【特徴】
 大津波,津浪,浸水,水没

【推定条件】

  • 「2011年東北地方太平洋沖地震」で発生した「巨大津波」によって,「仙台空港」が浸水してその機能を失ったことは,記憶に新しい災害です。
  • 同じような津波が襲来したとして,水没(浸水)する可能性のある空港(飛行場)がどの程度あるのか,を調査してみました。
  • 津波シミュレーションを行っていないので,海水が上昇した時(あるいは大地の標高が沈降した時)にどうなるのかを推定・図化しました。
  • 国土交通省から公開されている「津波浸水深」を参考にして,海水準(海面の高さ)の標高(m)を仮定しました。
    ※ 宮城県のみは非公開のため,東北地方太平洋沖地震での浸水深を参考にしました。
    仮定での値なので目安程度 とお考え下さい。
地形の三次元イメージ : 稚内空港
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「こんなところの空港が水没する!」と少なからず驚いたのが,この「稚内空港」です。
「宗谷岬」を廻りこんだオホーツク海側では,殆ど津波が襲来しないと予想されているからです。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 仙台空港
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「仙台空港」は,海岸平野それも砂丘の「後背湿地」を整地して造成されたことがわかります。
今回とりあげた空港群の中で,「高知空港」や「宮崎空港」などと並んで,最も悲惨な事態が発生すると予想されます。
東電福島第一原発と同様に,敷地の高さを更に数メートル嵩上げしておけば良かったのに,と思わずにはいられません。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」には,宮城県に関する「津波」の情報は掲載されていません。
地形の三次元イメージ : 新潟空港
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「新潟空港」の場合も,「仙台空港」の立地環境と大差ありません。
せめて,新潟競馬場などが立地する広大な「砂丘」に空港を,と思ってしまいますが,色々な事情があったのでしょうね。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 中部国際空港
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「中部国際空港」は,全くの人工地盤です。 巨大津波が襲来した時,滑走路は無事でも空港施設は浸水するかもしれません。
造成の設計・施工後に,「想定地震」のマグニチュードなどが大きい方向に変更された,と思いたいです。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 関西国際空港
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「関西国際空港」の場合は,第一期工事の際の不手際(地盤沈下の予測間違い)は有名です。
このためかどうかはわかりませんが,地盤の高さが1m前後しかありません。
一方,この経験を糧とした第二期工事では,地盤の高さがはるかに高く,津波襲来にも耐えられそうです。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 岡南飛行場(こうなん)
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「岡南飛行場」は,かつての「岡山空港」です。  「干拓地」の近くにあるため,滑走路は実に海面下です。
更に,この付近の土地は,海面すれすれなので,大津波の時には完全に水没してしまいそうです。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 岩国空港(基地)
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「錦川」が形成した巨大な「三角州」を造成して「岩国基地」は建設されました。 その基地の一部が,民間空港として利用されています。
三角州の場合,通常は先端の方が標高が低くなります。 この基地では,旧滑走路のあった場所よりも,新設された滑走路の方が高くなっています。
津浪に対する耐性を高めたものかもしれません。 なによりも,軍事基地ですから。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 高知空港
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「高知空港」は,「仙台空港」や「宮崎空港」などと並んで,最も悲惨な事態が発生すると予想されます。
「南海沖」や「東南海沖」で発生すると予想されている巨大地震による津波の高さが,実に10mにも及ぶと想定されているからです。
従って,想定通りの津波が襲来する場合,最も標高の高い北側端部を除いて,空港敷地の殆どが水没してしまいます。
 【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 佐賀空港
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「有明海」の最も奥にある「干潟」を埋め立てて建設された「佐賀空港」の標高は,わずかに2m程度です。
「天草灘」あたりを震源とする地震で発生する津波は,湾の奥に達するまでに若干の勢力を減じますが,
それで1.5mほどの津浪を生じ,無事なのは滑走路だけのようです。
 【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 大分空港
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「大分空港」の場合も,全くの人工地盤(埋立地盤)です。 建設されてからずいぶん時間が経過しました。
計画~建設時に想定した地震の津浪に対して,十分な地盤高を確保していたハズと思いますが,
その後の見直しにより想定地震の規模が大きくなったことから,地盤の高さが不足気味となっている模様です。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 宮崎空港
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「宮崎空港」は,「仙台空港」や「高知空港」などと並んで,最も悲惨な事態が発生すると予想されます。
海に突き出た滑走路の先端部分の,津浪による水深は最大で10mが想定されているからです。
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 奄美空港
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「奄美空港」も,「仙台空港」や「宮崎空港」などと並んで,最も悲惨な事態が発生すると予想されます。
それは,「サンゴ礁」を埋め立てて建設された奄美空港ですが,その標高はわずかに1m程度しかないためです。
後2mほど嵩上げがなされていれば,と思います。
 【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 徳之島空港
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「徳之島空港」も,「仙台空港」や「宮崎空港」などと並んで,最も悲惨な事態が発生すると予想されます。
奄美空港と同様に,「サンゴ礁」を埋め立てて建設されましたが,人工地盤の標高が海面すれすれ,という場所があるからです。
  【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 那覇空港
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「那覇空港(基地)」の場合,従来の滑走路は標高が3m弱しかないので,巨大津波の襲来時には水没の可能性があります。
一方,2020年3月から供用されている第二滑走路ですが,その地盤高(標高:DEM)は,未だ国土地理院から公開されていません。
設計図書では「D.L.4.5m~5.5m」となっているので,標高に換算すると3.3m~4.3mとなり,現滑走路よりも1m~2m程度,嵩上げされているようです。
津浪の最大水深は3m前後なので,微妙な高さになっているようです。 ※ DEMが公開されてから再度執筆・編集します
【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 久米島空港
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「久米島空港」も,「仙台空港」や「宮崎空港」などと並んで,最も悲惨な事態が発生すると予想されます。
この空港も「サンゴ礁」を埋め立てて建設されましたが,やはり海面からの高さが不足気味だからです。
  【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 多良間空港
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「多良間空港」は,サンゴ礁の埋立ではなく,島そのものの一部に建設されました。 しかし,やはり空港全域が浸水する危険性があります。
それは,想定されている地震の規模が大きく,津波の高さが約15mと極めて高いことにあります。
  【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 石垣空港
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「石垣空港」は,標高35m前後の「海成段丘面」に建設されましたが,なんと空港の大部分が浸水する危険性があります。
それは,想定されている地震の規模が大きく,津波の高さが約30mと極めて高いことにあります。
先島諸島に現存する「津波石」の存在が,そのような巨大津波が,かつて発生したことを物語っています。
  【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
地形の三次元イメージ : 波照間空港
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「波照間空港」も,石垣空港と同じく標高10m前後の「海成段丘面」上に建設されていますが,やはり大津波により浸水する危険性があります。
先島列島近海で発生が想定されている巨大地震と,それにより発生する巨大津波の影響です。
 【参考】:国土交通省(国土地理院)の「重ねるハザードマップ」はここです
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 海洋に面してはいるが,津波による浸水(水没)の恐れはほぼ無い,と言う空港は以下の通りです。 羽田空港のように,意外な空港がセーフです。
    東京国際空港(羽田空港),新島空港,三宅島空港,神戸空港,鳥取空港,山口宇部空港,北九州空港,長崎空港,大村飛行場,隠岐空港,
    屋久島空港,喜界空港,沖永良部空港,与論空港,北大東空港,与那国空港
  • 海洋に面していて,津波による浸水(水没)の恐れがある空港のうち,本ページで取り上げなかった空港は以下の通りです。
    陸自・木更津駐屯地

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】