岩手県:早池峰山とその岩塊斜面
地形の特徴

蛇紋岩(超苦鉄質岩),岩塊,森林限界,残丘,日本百名山

地形と地質の三次元イメージ : 早池峰山及びその周辺部
三次元地形図上でマウスクリックすると「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。

1/20万 シームレス地質図 の主な凡例は,ここをクリックしてください。 別ウィンドウで表示します。
  • 産総研・地質調査総合センター発行の「1/20万シームレス地質図」では,「早池峰山」の地質は「超苦鉄質岩類」となっています。
  • 「苦=にがい」は,マグネシウムが多いことを意味しており,早池峰山の場合は「蛇紋岩」という極めて硬い岩石から構成されています。
  • 風化を受けにくく,仮に風化しても土壌化されにくいため,「岩塊」となって斜面を覆っています。
  • この「蛇紋岩」は,海底の「かんらん岩」が地熱と圧力を受けて海水と反応してできた「変成岩」です。
  • 石英などのシリカ分が少なく,黒っぽい色をしているのが特徴です。
  • 生成されたのは,古生代オルドビス紀(約4億年前)と極めて古いので,その当時,地球のどこで生成されたのか,想像もできませんね。
地形と地質の三次元イメージ : 早池峰山,核心部
  • 「早池峰山(1917m)」は,「隆起準平原」と言われる「北上高地(山地とも)」のほぼ真ん中に位置しています。
  • 東西の谷を隔でた南側に位置する「薬師岳(1645m)」と共に,北上高地の平均標高よりもかなり高い山々です。
  • 地形用語でいう「残丘」に相当しますが,その理由は,この2峰を作った岩石がとても「硬かったから」なのです。
  • 早池峰山稜の南側上部には,多くの「ガリー侵食」が発達していると共に,岩塊が高密度に分布しています。 ➡ 以下の写真を参照してください。
【現場写真】

早池峰山の南斜面の拡大写真です。 斜面の至る所に「蛇紋岩」の岩塊が分布しているのがよくわかります。
注 2016年に「河原の坊ルート」で斜面崩壊が発生して,登山道が使用不可となりましたが,この写真はその理由書です。
地形と空中写真の三次元イメージ : 早池峰山の岩塊斜面(北斜面)
三次元地形図上でマウスクリックすると「国土地理院:最新空中写真(出典,下記)」を表示します。 ダブルクリックで元に戻ります。
  • 「岩塊斜面」は,早池峰山の北側斜面の上部に多く分布しています。
  • マグネシウムに富む蛇紋岩や岩塊は植物の成長に適していないので,資料によると早池峰山の森林限界は約1300mと言われています。
  • 北側の斜面にも,「ガリー侵食」が発達している場所が複数存在し,そのうちの一つは崩壊の程度が激しいようで,多くの砂防堰堤が建設されています。
早池峰

この登山ルートは,小田越えルートを示しており,深田久弥が実際に登った「河原の坊ルート」とは異なります。
  • 深田久弥は,「河原の防」→「頭垢離」→「打石」→「早池峰」という「河原の坊ルート」を登りましたが,このルートは2016年から閉鎖されています。
  • 小田越えルートの場合,標高差は約860mで,歩行距離は約4.5kmです。 おおむね4時間以内で登頂できるでしょう。
  • 資料によると,標高1300mあたりから高山植物が出現するとのことです。
【引用情報と参考情報】

【引用情報】

【参考情報】

【お断り】