沖縄県:尖閣諸島[魚釣島,北小島,南小島,久場島,大正島] |
地形の特徴 |
・火山地形,崩壊地形,海食崖,サンゴ礁,隆起サンゴ礁 |
案内用三次元イメージ : 尖閣諸島 |
一口に「尖閣諸島」と言っても,最大で最も南西に位置する「魚釣島」から最も北西に位置する「大正島」までの距離は,実に約110kmあります。 地形の三次元モデル(イメージ)を作製してみると,南西端を起点とすると110km先の大正島は,わずか1ドットに過ぎません。 北西端を起点にしても,魚釣島を視認するにはかなり苦労します。それほど離れているのです。 |
地形と地質の三次元イメージ(産総研・1/20万 シームレス地質図) : 魚釣島 |
‼マウスオーバー‼ 地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。 「魚釣島」の大部分は,堆積岩の一種「砂岩・礫岩」で構成されています。 新生代新第三紀中新世(約1600万年前頃)と推測されています。 最大高さ360m余りで大規模崩壊を起こしている断崖絶壁は,約1300万年前頃の「普通角閃石ひん岩(貫入岩)」とされています。 絶壁の南側は失われてしまっています。 この部分がどのようになっていたかは,わかっていないようです。 島の周囲には「隆起サンゴ礁」が存在します。 現世のものなので,石垣島などと同時期のものでしょう。 |
地形と地質の三次元イメージ(産総研・1/20万 シームレス地質図) : 北小島と南小島 |
‼マウスオーバー‼ 地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。 「北小島・南小島」の凸部の地質は,魚釣島同様「砂岩・礫岩」です。 また,海面近くのテラスは,現世の「隆起サンゴ礁」です。 海食崖が発達しています。 その生成時期は,テラスの生成以前と考えます。 |
地形の三次元イメージ : 沖ノ南岩,沖ノ北岩,飛瀬 |
「沖ノ北岩」,「沖ノ南岩」と「飛岩」の基岩は,魚釣島と同種の「ひん岩」で,海面近くには「サンゴ礁」が分布していると思われます。 |
地形の三次元イメージ : 久場島 |
「久場島」は,かつては「黄尾礁火山」とも呼ばれていた火山島です。 「成層火山」で,地質は「普通輝石かんらん石玄武岩」とされ,最終噴火は現世(数千年前)と考えられています。 島の周囲はすべて「隆起サンゴ礁」で取り巻かれており,海中も「サンゴ礁」が「波食棚」を構成して島を取り巻いています。 |
地形の三次元イメージ : 北小島 |
「大正島」の基岩は,「玄武岩」のようです。 元々は,「久場島」のような火山島であったろう,と推測しますが,侵食が進んでいて,海食崖が残っているだけです。 ただし,島の周囲はサンゴ礁が取り巻いていて,一部隆起しているものも有るようです。 |
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