群馬県:地すべりでできたと言うカッパ山
地形の特徴

地すべり地形,火山地形,池塘,高層湿原

地形と地質の三次元イメージ(産総研・1/20万 シームレス地質図)
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

尾瀬ヶ原の北側,「八海山」の裏に「カッパ(河童)山」と言う,尾瀬には似つかない名前の山があります。
元々は「猫又山」と言われていたらしいのですが,故西丸震哉が「カッパ(河童)山」と呼んでから,山名が変わったようです。
1/20万シームレス地質図で,最も時代が古いのは,古生代前期の「超苦鉄質岩(蛇紋岩)」で,代表的な山は「至仏山」です。
至仏山の左側に広く分布する「花崗岩」は,「景鶴山」の北側にも分布しています。
「カッパ山」は,チバニアン期の「地すべり堆積物」とされています。 地形的にみて,泥岩でできた山の一部が横滑りした,と考えざるを得ません。
地形の三次元イメージ : カッパ山と扇状地

「カッパ山」~「与作岳」間の谷間や「八海山(背中アブリ山)」などからの押し出しで,尾瀬ヶ原の北岸には,「複合扇状地(沖積錐)」が形成されています。
カッパ山の火口原やその周辺には多くの「高層湿原』があります。 しかし,登山道はないので融雪期にそこに行くことはできません。
地形の三次元イメージ : カッパ山の分水界

「滝ノ沢」は,短距離に加え河床の傾斜が急であるため,侵食力は「猫又川」よりも大きいと考えられます。
こののち,「分水界」に向かう枝谷の「谷頭」によって,「猫又川」の最上流部を奪ってしまうかもしれません。
【記事・引用情報・参考情報】

【記事】

  • 「カッパ山」は,何とも不思議な山です。 傾斜の緩い「スコリア丘」かと思っていたら,地すべりによってできた山,とのことです。
  • 元々は,古生代の「泥岩」なので,侵食によって丸い丘のような山容になっただけなのかもしれません。

【引用情報】

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