長崎県:壱岐島の火山地形
地形の特徴

火山地形,玄武岩溶岩,溶岩台地,成層火山

地形と地質の三次元イメージ : 壱岐島
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「壱岐の島」の大部分は,新生代新第三紀中新世(約700万年前頃)から,新生代第四紀中期更新世(チバニアン期:約70万年前頃)に
複数の火口から噴出した「玄武岩質の溶岩」に覆われています。 なお,一部には,新第三紀に噴火した「安山岩質」の溶岩類が分布しています。
島の最高峰である「岳ノ辻(約213m)」は,「溶岩台地」が形成された後に噴火した「成層火山」です。
しかし,侵食による開析が進み,火山の原形を留めていないように思われます。
島の中心部を通る,北西-南東の断層は「湯本-筒城断層(構造線)」と呼ばれ,この断層を境として地質構造が大きく異なっています。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ : 壱岐島,南東部

南東部の「溶岩台地」です。 玄武岩溶岩が海に沈んでゆく様子がよくわかります(下記参照)。
島内最大の河川である「幡鉾川」は,内陸で広大な「谷底平野」を形成しています。
一時期,「潟湖」であったかもしれませんが,このことに言及した資料に行き着いていません。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ : 壱岐島,北西部

北西部も熔岩台地ですが,南東部よりも平均標高が若干高くなっているようです。
これは,「湯本-筒城断層(構造線)」によって,北側の基盤層(新第三紀:砂岩・泥岩)が若干高くなっているため,という説があります。
湯本湾と母ヶ浦(ほうがうら)の中間に,母ヶ浦側が断層崖のように見える小さな半島があります。
玄武岩溶岩が固化した後で風化・侵食を受けて形成された「海食崖」や,沈水した溶岩が波食を受けた「波食棚」が散見されます。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 「岳ノ辻火山」は,「火山砕屑丘(スコリア丘)」に分類した研究者も存在しましたが,国土地理院の地形分類では「成層火山」となっています。
    溶岩と火砕流の噴出が,ほぼ交互に行われたものと判断されたようです。
  • 玄武岩の溶岩台地を形成した時代が氷河期であった場合,海水準は現在よりはるかに低くなっています。
    溶岩流は熱いままその当時の海を目指して進んで行きそこで固まります。
    その後,海進があって現在の海水準に達しているので,「沈水海岸(リアス海岸)」として目にすることができるのです。

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:そしえて文庫98,地図の風景 九州Ⅰ 福岡・佐賀・長崎,pp.176-181.,そしえて刊,1981年6月20日
  • 日本の奇岩百景プラス > 猿岩

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