鳥取県:潟湖の東郷池,水尻池と湖山池
地形の特徴

潟湖(ラグーン),砂州,隆起海岸

地形と地質の三次元イメージ :
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

鳥取県の「千代川(せんだいがわ)」~「天神川」の間には3箇所の潟湖(ラグーン)が存在します。
  • 本ページで紹介する3箇所の「潟湖」は,「千代川」と「天神川」が運んできた土砂が,海岸線を埋めて内湾(入り江)を閉塞してしまったものです。
  • 千代川と天神川の上流の花崗岩地帯では,かつて「たたら製鉄」のための「鉄穴流し」が行われていました。
  • 結果的に,人間が大量の「まさ土」を川に流してしまい,そのまさ土がこれらの内湾を堰き止めた「砂州」や「砂丘」を作ったのだ,と考えられます。
  • 「日野川」が「弓ヶ浜」を作った,「千代川」は「鳥取砂丘」も作ったなど,鳥取県の浜海岸はたたら製鉄の砂で埋め尽くされている感があります。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ : 東郷池

「天神川」が運んできた土砂によって形成された「三角州」が,日本海に開いていた内湾を閉塞してできた「潟湖」が「東郷池」です。
閉塞されたのは,約1万年前頃と想定されています。 閉塞後の東郷池は,日本海の荒波から完全に切り離されました。
湖底堆積物は洪水などに乱されることが無かったため,これらは「年縞堆積物」と認定されるようになりました。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ : 水尻池

日本海に突き出た二つの尾根がありました。 その間は「リアス海岸」のように細長い湾になっていました。
その後,湾口に「砂洲」が発達したため,内側の浅い海は日本海と切り離されてしまい,「潟湖」となったのです。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ : 湖山池

「湖山池」は,日本で一番面積の広い「池」となっているそうです。
元々,日本海の内湾だったところが,氷期と間氷期の海水面の上下や千代川からの砂礫の運搬などで,
縄文時代ごろから広大な砂嘴が伸び始め,15~16世紀頃に閉塞されてしまった,という説があります。
極めて若い潟湖と言えます。
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