和歌山県:古座川水系の環流丘陵群
地形の特徴

穿入蛇行,蛇行切断,環流丘陵,谷中分水界,曲流,蛇行

地形と地質の三次元イメージ : 古座川支流小川の環流丘陵
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  • 「古座川」の有力支流である「小川」に存在する「環流丘陵(推定含む)」です。
  • 「洞尾」地区の環流丘陵はきれいな円形を呈しています。
    現河床の標高と旧環流部分(旧蛇行部分)との標高差が約10mなので,「蛇行切断」は更新世後期~完新世初めごろかもしれません。
  • 「上地」地区の環流丘陵はひょうたん型を呈しています。
    更に,旧環流部分に2本の枝谷が流入していて,それぞれに侵食谷が発達しています。 蛇行切断後,かなりの年代が経過しているようです。
  • 上地地区の上流に,環流丘陵一歩手前とも言えるほど見事な「穿入蛇行」が存在します。
    河床と尾根の標高差は約6mなので,洪水時の増水水位がこれを超えたならば,蛇行切断が起きることは間違いないでしょう。
地形と地質の三次元イメージ : 古座川と大谷川の環流丘陵
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  • 古座川本流の「川口地区」には1箇所と,支谷の「大谷川」の「添の郷地区」には2箇所の「環流丘陵」が存在します。3箇所とも近接しています。
  • 大谷川流域の「添の郷地区:A」と「添の郷地区:B」は,現河床と旧環流部分の標高差が共に約4mです。 完新世になってからの離水かもしれません。
  • 古座川本流の「川口地区」では,現河床と旧環流部分の標高差は約2mと,更に低くなっています。
    地質年代的には,つい最近離水(蛇行切断)したようです。
地形の三次元イメージ : 津荷川の人工的な環流丘陵
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  • 古座川のすぐ東側の「津荷川」にも,連続する「環流丘陵」が存在します。
  • 「環流丘陵(B)」は,人工掘削(川廻し)でできたものです。 短絡化で水位の調整が必要となり,人工の滝「堀切滝(落差約4m)」が作られました。
  • 「環流丘陵(A)」は,恐らく自然のものでしょう。
    現河床と旧環流部分との標高差が10m以上あるので,「蛇行切断」は更新世後期~完新世初めごろかもしれません。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 本ページで取り上げた3地点5箇所の「環流丘陵」を構成する地質は,いずれも「前弧海盆堆積体」と呼ばれる,「付加体」の上位に浅海で堆積したものです。 比較的柔らかいので,「穿入蛇行」が起きやすかったのでしょう。

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:そしえて文庫94,地図の風景 近畿Ⅲ 奈良・三重・和歌山,pp.162-167.,そしえて刊,1980年11月20日
  • 南紀熊野ジオパーク > 3つの大地と出会う
  • 南紀熊野ジオパーク > 堀切の滝

【お断り】