奈良県:明日香村は構造盆地
地形の特徴

大和盆地,構造盆地

地形と地質の三次元イメージ : 明日香村一帯
‼マウスオーバー‼  地図上にマウスを乗せてください。産総研・地質調査総合センターの「1/20万 シームレス地質図(出典,下記)」を表示します。

「飛鳥川」などの流域を除いた「明日香村」の基盤は,中生代後期白亜紀(約1億年前)の「花崗閃緑岩」です。
「高松塚古墳」,「キトラ古墳」や「石舞台古墳」などが,この岩盤上に構築されました。
ちなみに,「天の香久山」は全山,「畝傍山」は中腹より低い場所が同じ花崗閃緑岩でできています。
侵食による開析が進み,盆地の中の低地は完新世の「谷底平野堆積物」で覆われており,「河成段丘面」は一部を除き発達していません。
地形(標高段彩図)の三次元イメージ :

「飛鳥川」の流域は,「完新世」の谷底平野堆積物(沖積層)に覆われていますが,地層の厚さはそれ程でもないので,
沖積層を剥ぎ取ると,周囲の丘陵から山地を構成する「花崗閃緑岩」が露出すると思われます。
藤原京に移転するまで,倭の国の都であった場所です。
このような狭い場所に,とも思えますが,石の入手が容易かったからではないでしょうか(確証はありませんが)。
【記事,引用情報と参考情報】

【記事】

  • 飛鳥京跡は,6世紀から7世紀にかけて,飛鳥の地に造営された宮廷他の諸建築物の総称です。 その中心は「伝飛鳥板蓋宮」です。
  • 数多くの古墳が存在しますが,そのほぼ全てが花崗閃緑岩の露出している場所に作られているようです。

【引用情報】

【参考情報】

  • 参考図書:そしえて文庫94,地図の風景 近畿Ⅲ 奈良・三重・和歌山,pp.60-63.,そしえて刊,1980年11月20日
  • 明日香村 > 飛鳥宮跡 解説書

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